英検1級 二次試験対策|2分スピーチの即興力を鍛える日常トレ7選と社会問題ネタ帳|コラム|ウィリーズ英語塾

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2026.09.15

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英検1級 二次試験対策|2分スピーチの即興力を鍛える日常トレ7選と社会問題ネタ帳

英検1級の二次試験対策として、2分スピーチの練習に取り組む社会人の女性

一次試験の合格通知を見て、ほっとしたのも束の間。次は約10分の面接だと気づいて、急に不安になっていないでしょうか。

英検1級の二次試験は、5つのトピックから1つを選び、考える時間はわずか1分。そこから2分間、原稿なしで話し続けます。

読む・書くで点を積み上げてきた方ほど、「知識はあるのに、その場で口から出てこない」という壁にぶつかります。日本語でも2分間、社会問題について即興で話すのは簡単ではありません。

ただ、二次試験で問われているのは「ひらめきの才能」ではありません。話す中身の在庫と、話を組み立てる型、そして声に出した回数——この3つの掛け算で決まります。どれも日常の中で積み上げられるものです。

そこで本記事では、英検1級 二次試験の対策を「即興力をどう鍛えるか」という一点に絞って解説します。

試験の全体像と評価のしくみを確認したうえで、通勤中や就寝前にできる日常トレーニング7選、社会問題ネタを溜める「ネタ帳」の作り方、Q&A4分の受け答え、本番までの逆算メニューまでをまとめました。

試験の流れをなぞるだけの記事ではなく、今日から回せる練習メニューとして使っていただける構成にしています。

英検1級 二次試験の全体像|約10分の面接で問われる力

英検1級の二次試験の流れと評価のしくみを確認する受験者

対策を始める前に、まず試験の枠組みを正確につかんでおきましょう。時間配分と評価のしくみが分かると、練習で何を優先すべきかが決まります。

英検1級の二次試験は、日本英語検定協会の公式情報によると英語での面接で約10分、個人面接で面接委員は2人です。

試験は自由会話から始まり、5つのトピックが書かれたトピックカードを受け取ります。その中から1つを選び、2分間のスピーチ、続いて4分間のQ&Aに進みます。

場面 時間の目安 内容
自由会話 試験開始時の短い時間(公式に時間の明示なし) 氏名の確認と簡単な日常会話
トピック選択・考慮 1分 5つのトピックから1つ選び、頭の中で構成を考える(メモ不可)
スピーチ 2分 選んだトピックについて自分の意見を述べる
Q&A 4分 スピーチ内容や関連する事柄について質問に答える

ここで必ず押さえておきたいのが考慮時間の1分間を含め、試験中にメモを取ることはできないという点です。協会の公式ページにも「メモをとることはできません」と明記されています。

また、スピーチは2分間で、それ以上続く場合は途中でも中止させられると公式に記載されています。練習の段階から、紙に書かずに頭の中で組み立て、2分で締めきる形に慣れておきましょう。

入室から退室までの具体的な進み方は、協会が公開している英検バーチャル二次試験(1級)で確認できます。一度通して見ておくと、当日の緊張がかなり違います。

なお、1級は英検S-CBTの実施対象ではありません。二次試験は対面での面接になりますので、その前提で練習を組み立てましょう。

級を問わない二次試験の共通事項や当日の動き方は、英検二次試験の面接を乗り切る最新戦略ガイドにまとめています。本記事は、そのうち1級特有の「2分間の即興スピーチ」に絞って掘り下げる内容です。

英検1級の二次試験はスピーキング技能の試験で、英検CSEスコアの技能別満点は850点、合格基準スコアは602点です。級認定に用いる合格基準スコアは固定されていると日本英語検定協会の公式ページで示されています。

スコアは各回の全答案採点後に、項目応答理論(IRT)を用いた統計的手法で算出されます。そのため、受験者が正答数だけからCSEスコアや合否を計算することはできません。

「何問正解すれば合格」という一律の目安も公表されていません。

また、級別の合格率は近年公表されていません。ネット上の数値は過去のデータや推計であることが多いため、参考程度にとどめておくのが安全です。

協会の1級の試験形式ページには、二次試験は「スピーチ・応答の内容、語い、文法、発音の正確さなどの観点で評価」と記載されています。

ここで見落とされがちなのが「応答の内容」——つまりQ&Aも評価対象であるという点です。スピーチだけを磨いて二次に臨む方は少なくありませんが、時間配分で見ればQ&Aのほうが2倍長いのです。

発音についても、公式には「発音の正確さ」が評価観点の一つとして示されています。ネイティブらしさを目標に据えるよりも、語句の発音・強勢・文の区切りを整え、内容が聞き手に届く話し方を目指しましょう。

速く話すことより、聞き取れる速さで言い切ることを優先するほうが、練習の方向としては取り組みやすくなります。

二次試験で落ちる人に共通する3つのつまずき

英検1級の二次試験対策で、自分のつまずきを整理して練習方針を立て直す学習者

一次試験を突破した方が二次で苦戦する理由は、英語力そのものより「本番の10分に合わせた準備をしていない」ことにあります。よくある3つのつまずきを整理します。

つまずき①:トピック選びに時間を使いすぎる

考慮時間は1分しかありません。ここで「どのトピックが話しやすいか」を5つとも吟味していると、構成を考える時間がなくなります。

準備ができている方は、カードを見てから10〜15秒で1つに決めています。決め手は「好きなテーマ」ではなく、立場を即決でき、理由を2つ言えて、具体例を1つ添えられるテーマかどうかです。

残りの時間は、立場・理由1・理由2・締めの順番を頭の中で整理する時間に使います。考慮時間中もメモを取ることはできませんので、練習のときから紙に書かずに組み立てる形で行ってください。

つまずき②:「立派な意見」を狙って止まる

社会問題のトピックだと、専門的で公平な結論を出さなければ、と考えてしまいがちです。その結果、話し始めるまでに沈黙が生まれます。

二次試験で評価されるのは意見の正しさではなく、主張を筋道立てて英語で伝えられるかどうかです。賛成でも反対でも、理由と具体例が付いていれば成立します。

むしろ、途中で立場が揺れて結論が見えなくなるほうが伝わりません。最初の15秒で立場を言い切ってしまうほうが、その後が楽になります。

つまずき③:Q&A対策を後回しにしている

スピーチは自分のペースで進められますが、Q&Aは相手の質問から始まります。準備していた内容が使えない場面が必ず出てきます。

ここで固まってしまう方の多くは、スピーチの暗唱練習ばかりしてきた方です。質問に対して短く答える練習は、それ自体が別のトレーニングになります。

本記事の後半(Q&A4分を乗り切る受け答えの組み立て方)で、答え方の型を具体的に扱います。

なお、一次試験を含めた1級全体の学習設計を見直したい方は、英検1級合格に必要な勉強時間と技能別の学習方法もあわせてご覧ください。

即興力の正体|2分スピーチを支える3つの力

英検1級の二次試験に必要な即興力を3つの要素に分けて整理する学習ノートと手元

「即興力」という言葉は便利ですが、そのままでは練習に落とせません。二次試験で必要な即興力を、3つの要素に分解しておきましょう。

①ネタの在庫|話す中身をどれだけ持っているか

その場で新しい意見を作るのではなく、すでに考えたことのあるテーマを引き出すのが本番です。だからこそ、事前にどれだけ考えておいたかが決定的になります。

これが本記事の中心テーマである「社会問題ネタの仕込み」です。ネタが手元にあれば、考慮時間の1分は「思い出す時間」に変わります。

②型の自動化|話の骨組みを毎回同じにする

2分間を毎回ゼロから設計していては間に合いません。骨組みを固定しておけば、考えるのは中身だけで済みます。

おすすめは「立場→理由1+具体例→理由2+具体例→締め」の4ブロックです。1ブロックあたり約30秒と考えると、時間配分も自然に整います。

③声に出した回数|口の慣れは知識では代えられない

3つ目は、単純に英語を声に出した回数です。頭で組み立てられても、口が追いつかなければ2分は持ちません。

この3つは、どれが欠けても本番でつまずきます。自分がどこで止まっているかを見分けると、練習の優先順位が決まります。

不足している力 本番で出る症状 優先したい練習
ネタの在庫 トピックを選べない・理由が1つしか出ない ネタ帳づくり(sec05・sec06)
型の自動化 話が脱線する・締めきれずに時間切れ 4ブロック構成での通し練習
声に出した回数 言いたいことはあるのに詰まる・早口になる 日常トレ7選(sec04)

この3つが準1級レベルの運用力とどう違うのかは、英検準1級と1級の壁は語彙だけじゃない|3つの本質的な違いで整理しています。

英検1級 二次試験の即興力を鍛える日常トレ7選

英検1級の二次試験対策のトレーニングを通勤中のすきま時間で続ける学習者

ここからは、まとまった学習時間が取れない社会人の方でも回せる日常トレーニングを7つ紹介します。1つあたり2〜10分で、通勤中や寝る前にも実行できるものだけを選びました。

すべてを毎日やる必要はありません。平日は1〜3から2つ、休日に4〜7を組み合わせるのが配分の一例です。

必要な練習量は、現在のスピーキング力や二次試験までの残り日数、練習相手がいるかどうかで変わります。ご自身の状況に合わせて量を調整してください。

トレ 所要時間 主に鍛える力
1. 見出し1文英作文 2分 ネタの在庫
2. 30秒リテリング 5分 ネタ・声に出す回数
3. 両建てスイッチ 3分 ネタ・型
4. 具体例の差し込み 3分
5. 「なぜ?」3回掘り 3分 Q&A耐性
6. 録音して詰まり潰し 10分 声に出す回数
7. 寝る前2分の実況 2分 声に出す回数

トレ1:ニュース見出しを英語1文に変える

日本語のニュースアプリを開き、見出しを1つ選んで英語の1文に言い換えます。訳すのではなく、自分の言葉で言い切るのがポイントです。

「高齢者の運転免許返納が増加」なら、More elderly drivers are giving up their licenses. のように短く作ります。1日3本、通勤の2分で足ります。

この練習は、社会問題の語彙を自分の口に通す作業になります。ニュースを読むだけでは、語彙は受け身のままで終わってしまいます。

トレ2:英字記事を30秒でリテリングする

英語ニュースの記事を1本読み、閉じてから30秒で内容を口頭で要約します。原文を見ながらではなく、記憶だけで話すのが条件です。

言えなかった部分にこそ、自分に足りない表現が現れます。詰まったところだけ記事に戻って確認し、もう一度30秒で話し直しましょう。

1日1本でも、1ヶ月で30テーマ分の背景知識と表現が手元に残ります。

トレ3:両建てスイッチ|賛成60秒→反対60秒

1つの論題について、まず賛成の立場で60秒話し、続けて反対の立場で60秒話します。同じテーマを2回、逆向きに扱うのがねらいです。

本番のトピックカードは、自分の意見と逆の切り口で書かれていることもあります。両方の言い分を持っていれば、どちらで来ても対応できます。

さらに、この練習はQ&Aで反対意見を投げられたときの備えにもなります。反論の中身を、事前に自分で作っておけるからです。

トレ4:具体例を1つ差し込む練習

理由だけを並べたスピーチは、抽象的で印象に残りません。理由のあとに「たとえば」を1つ足すだけで、内容の厚みが変わります。

練習方法はシンプルです。手持ちの理由を1つ選び、For example から始まる文を15秒で作ります。

使う素材は、自分の経験・実際に見聞きした事例・正確に説明できる公的データに限定しましょう。数字や固有名詞は具体性を高めますが、うろ覚えのまま断定すると内容面の説得力を損ないます。

細かい統計を暗記する必要はありません。自分の仕事や生活で見聞きした一次的な経験のほうが、言葉に詰まりにくく説得力も出ます。

トレ5:「なぜ?」を3回セルフで掘る

自分の主張を1つ決めて、「なぜそう言えるのか」を3回続けて自問し、それぞれに英語で答えます。3階層まで掘れれば、Q&Aで浅さを突かれにくくなります。

1階層目は理由、2階層目はその根拠、3階層目は具体例や影響の話に自然と移っていきます。詰まる階層が、そのテーマの弱点です。

トレ6:録音して「詰まった箇所」だけを潰す

週に2回ほど、2分スピーチを録音して聞き返します。全体を評価する必要はなく、無音になった箇所と言い直した箇所だけを拾います。

その箇所で言いたかった日本語を書き出し、英語の言い方を1つだけ決めて口に馴染ませます。3回を目安に声に出し、次回の録音で改善したかを確認しましょう。

改善が見られないときは、語句をより簡単なものに置き換える、文を短く切る、同じ表現を追加で練習する、といった調整を行います。

短期の対策としては、詰まりやすい表現を特定して重点的に練習する方法が取り組みやすいでしょう。話の組み立て自体に課題がある場合は、スピーチ全体の構成も併せて見直してください。

トレ7:寝る前2分、「今日の一件」を英語で実況する

その日にあった出来事を1つ選び、2分間英語で説明します。社会問題でなくてかまいません。仕事のトラブルでも、買い物の話でも十分です。

ねらいは、2分間を英語で埋める感覚を体に入れることです。テーマの難しさではなく、時間の長さに慣れるための練習と考えてください。

試験対策を離れた土台づくりも並行したい方は、英語のスピーキング力を伸ばす勉強法で基本的な練習の考え方をご確認ください。

実例:英検1級に一発合格した受講生の話

実際に英検1級に合格された受講生との対談動画も公開しています。学習の進め方や本番までの過ごし方を、本人の言葉で聞ける内容です。

英検1級に一発合格した受講生の対談動画:

成果には個人差があります。ご自身の現在地と照らし合わせながら、取り入れられる部分を参考にしてみてください。

社会問題ネタの仕込み方|「ネタ帳」を3ステップでつくる

英検1級の二次試験対策として社会問題のネタ帳をカフェで書きためる学習者の手元

ここからが、二次対策でいちばん差が出る部分です。トレーニングで口が動くようになっても、話す中身がなければ2分は持ちません。

やることは「ネタ帳」を1冊つくることです。難しい作業ではなく、1テーマあたり15分ほどを目安に、5つの項目を埋めていきます

ただし、背景知識が少ないテーマでは、その分のインプット時間を別に見込んでください。

ステップ1:ジャンルを10に絞る

社会問題は無限にあるように見えますが、英検1級のトピックで扱われる領域はある程度決まっています。まずは10ジャンルに絞り込みます。

絞る理由は、手を広げると1テーマあたりの深さが足りなくなるからです。浅く30テーマより、深く10テーマのほうが本番では使えます。

具体的なジャンルは次のセクションで一覧にしています。

ステップ2:1テーマを「5項目」で書き出す

1テーマにつき、次の5項目をノートやスマホに書き出します。日本語で下書きしてから英語にしてかまいません。

  • ①現状:そのテーマで今何が起きているかを1文で
  • ②賛成側の理由:2つ
  • ③反対側の理由:2つ
  • ④具体例:自分の経験・身近な事例を1つ
  • ⑤使う語句:そのテーマで必要な語句を3つ

ポイントは、賛成と反対の両方を書くことです。片側だけだと、トピックの切り口が逆だったときに使えません。

⑤の語句は、多く集めるほど良いわけではありません。3つに絞り、確実に口から出る状態にしておくほうが本番で効きます。

書いて終わりにせず、その日のうちに5項目を見ながら60秒話します。翌日、今度は何も見ずにもう一度60秒話します。

この「書く→見ながら話す→見ずに話す」を繰り返すことで、本番で取り出しやすい形に近づきます。書いただけのネタは、本番では出てきにくいものです。

定着したかどうかは、数日空けてから再現できるか、別の角度の質問にも答えられるかで確認しましょう。

実際の書き方をイメージしていただくため、1テーマ分の記入例を示します。

項目 記入例(テーマ:リモートワークの是非)
①現状 コロナ禍を経て在宅勤務が定着した一方、出社回帰の動きも出ている
②賛成の理由 通勤時間の削減/勤務地に縛られない人材確保
③反対の理由 若手の育成機会が減る/評価が成果偏重になりやすい
④具体例 自分の部署で新人研修をオンライン化した際に起きたこと
⑤語句 work-life balance/on-the-job training/employee retention

この分量であれば、1日1テーマのペースで進められます。10テーマを一巡させたあとも、実際に話してみて足りなかった語句・理由・具体例を書き足していくことが大切です。

②③の「理由を2つ立てる」作業は、ライティングの意見論述と同じ思考です。型づくりの参考として英検準1級ライティング「意見論述」の高得点テンプレートも役立ちます。

対策しておきたい10ジャンルと仕込みの優先順位

英検1級の二次試験対策で取り組むテーマの優先順位を考える受験者

ネタ帳に入れる10ジャンルの候補を挙げます。その前に、公式が示している出題範囲を確認しておきましょう。

協会の1級の試験形式ページでは、1級の話題は「社会性の高い幅広い分野の話題」とされています。過去の出題例として、科学の発展、芸術への財政的支援、世界経済における日本の役割、選挙権行使の義務化、遺伝子組み換え食品、公共の場の治安といったテーマが公開されています。

以下の10ジャンルは、その範囲をカバーするために対策用として整理した例です。出題ジャンルや頻度を保証するものではありませんので、公式の過去出題例と併せてご準備ください。

ジャンル 想定練習テーマの例 押さえたい語句の例
環境・エネルギー 経済成長と環境保護の両立 renewable energy/carbon emissions
テクノロジー・AI 技術の進歩と雇用・倫理 automation/privacy
教育 大学無償化・入試制度・学習格差 tuition/equal opportunity
働き方・雇用 長時間労働・リモートワーク productivity/job security
高齢化・社会保障 年金・介護・定年延長 aging society/pension system
医療・公衆衛生 医療費・感染症対策 public health/medical costs
グローバル化・移民 労働力受け入れと社会統合 immigration/cultural diversity
メディア・情報 SNSと表現の自由・偽情報 misinformation/regulation
都市・地方 一極集中と地方の維持 urbanization/depopulation
司法・人権 刑罰のあり方・多様性 human rights/equality

優先順位の付け方と「具体例ストック」の作り方

10ジャンルを均等に進める必要はありません。自分の仕事や生活に近い順から着手すると、具体例が最初から手元にあるため作成が速く進みます。

たとえば人事の仕事をされている方なら、働き方・教育・高齢化の3つは実体験が使えます。そこを先に固めてから、環境やテクノロジーに広げていきましょう。

日本語でも語れないテーマは、英語でも語れません。背景が薄いジャンルは、まず日本語の解説記事を1本読んでから5項目を書き始めてください。

もう一つ有効なのが、複数のジャンルで使い回せる具体例を3〜5個用意しておくことです。自分の職場の変化、家族の介護、子どもの学校の話などが該当します。

1つの経験は、切り口を変えれば複数のテーマで使えます。転勤の経験は働き方にも地方の話にも使えますし、オンライン会議の話は技術にも教育にも接続できます。

この具体例ストックがあると、想定外のトピックが出ても「自分の話」に引き寄せて答えられます。知らないテーマを避けるのではなく、知っている経験に橋を架けるという発想です。

Q&A4分を乗り切る受け答えの組み立て方

英検1級の二次試験対策で、質問への受け答えをオンラインで練習する学習者

時間で見れば、Q&Aはスピーチの2倍です。ここを準備できているかどうかが、二次試験の仕上がりを分けます。

答えの基本形は「立場→理由→具体→締め」

Q&Aでも、スピーチと同じ骨組みを短縮して使います。練習上の目安としては、1つの質問に対して20〜30秒程度でこの4ブロックを回すイメージです。

最初に Yes / No や I think… で立場を示すと、面接委員も聞く準備ができます。結論を先に出す形は、そのまま評価される「内容の明確さ」につながります。

なお、質問数や1問あたりの理想的な回答時間は公表されていません。時間の目安にこだわるより、質問の意図に的確に答え、面接委員とのやり取りを続けることを優先してください。

想定外の質問への備え|聞き返しと「身近な経験」への橋渡し

質問が聞き取れないことは起こり得ます。黙ってしまうより、聞き返すほうが会話として自然です。

Could you repeat the question, please? や Do you mean…? のように、あらかじめ言い方を決めておきましょう。聞き返しの一言を用意しておくだけで、固まる時間を数秒に短縮できます

聞き返しの回数に公式の制限はありません。ただし、聞き返しを重ねるより、質問を理解して応答できるほうが望ましいことは確かです。

意味が取れないまま推測で答え始めるのは避けましょう。Do you mean…? と理解した範囲を確認してから答えるほうが、内容のずれを防げます。

Q&Aでは、スピーチから派生して思わぬ角度の質問が来ることもあります。そのときは、無理に専門的な話をしなくて構いません。

前のセクションで作った「具体例ストック」を使い、身近な経験から一般化して答えます。I’m not an expert, but in my workplace… のような入り方は、正直さと具体性の両方を保てます。

また、Q&Aではスピーチとの一貫性を保つことが基本です。そのうえで、質問によって新たな条件や視点が示された場合は、理由を説明しながら立場を限定したり補足したりすることができます。

実例:合格者が語る本番までの過ごし方

英検1級合格の秘訣について、合格者と代表が対談した動画もご用意しています。本番の緊張との向き合い方にも触れています。

英検1級合格の秘訣を語る対談動画:

成果には個人差があります。

本番までの逆算メニュー|3週間ある場合と2週間を切る場合

英検1級の二次試験までの残り日数から学習計画を組み立てる社会人

ここまでの内容を、本番までのスケジュールに落とし込みます。その前に、実際に使える日数を確認しておきましょう。

2026年度の試験日程(個人申込)では、一次試験のウェブ合否公開から二次試験までは最短13日、最長でも20日程度です。第1回は6月22日公開で二次が7月5日(A日程)または7月12日(B日程)、第2回は10月26日公開で11月8日または11月15日という並びになっています。

二次試験はA日程・B日程に分かれ、個人申込では年齢区分で指定されます。回次や申込方法によって日数が変わりますので、必ず受験票と公式日程をご確認ください。

つまり、合格発表を待ってから始めると2週間前後しか残りません。一次試験が終わった時点から二次対策に着手するのが現実的です。

以下は、本番まで3週間ある場合を基準にした週別メニューです。残りが2週間を切っている場合は、ネタ帳のジャンル数を5つ程度に絞り、通し練習とQ&A練習を優先してください。

時期 主な取り組み 1日の目安
3週間前 ネタ帳を10ジャンル分そろえる/日常トレ1・2 30分
2週間前 2分スピーチの通し練習を週3回/トレ3・5 40分
1週間前 Q&A形式の練習を中心に/トレ6で詰まり潰し 40分
前日・当日 ネタ帳の見直しと音読のみ。新しい教材は開かない 20分

3〜2週間前:ネタの在庫づくりから2分の通し練習へ

この時期は、話す練習より仕込みを優先します。1日1テーマのペースで5項目を書き出し、その日のうちに60秒話すところまでを1セットにします。

並行して、通勤中にトレ1(見出し1文英作文)を回します。ネタ帳のジャンルに関連する見出しを選ぶと、作業が二重に効きます。

ネタがそろったら、時間を計って2分間話す練習に移ります。週3回、1回につき2テーマを目安にしてください。

この段階で大切なのは、2分ちょうどで締めきる感覚です。時間内に結論まで到達する経験を、本番前に何度か作っておくことが自信につながります。

1週間前〜当日:Q&Aと本番環境に寄せる

最後の1週間は、質問への応答練習に比重を移します。オンライン英会話や学習仲間に協力してもらい、スピーチ後に4分間の質問を受ける形をとりましょう。

可能であれば、立った姿勢や初対面の相手といった本番に近い条件で行うと、当日の緊張が和らぎます。

前日に新しい教材を開くと、できていないことばかりが目につきます。ネタ帳を読み返し、声を出して口を温める程度にとどめてください。

当日は、会場で待つ間もネタ帳の①現状の1文だけを目で追うと、頭が英語に切り替わりやすくなります。

持ち物も前日のうちに確認しておきましょう。2026年度第1回検定以降、本会場で受験する1級〜3級では本人確認の方法が変更され、受験票兼本人確認票に加えて、協会が指定する顔写真付き身分証明書の原本が必要です。

コピーやデジタル版は認められません。対象書類や取り扱いは更新されることがありますので、英検公式の本人確認に関するお知らせで最新情報をご確認ください。

独学で仕上がらないときの選択肢|WiLLiesの英検コースと代表伴走型コーチング

英検1級の二次試験対策を担任制のオンラインレッスンで講師と進める受講生

ここまでのメニューは、一人でも実行できる形にまとめました。それでも独学で難しいのが、「自分の英語がどう聞こえているか」の判定です。

詰まった箇所は録音で分かっても、文法の誤りや不自然な言い回しは自分では気づけません。ここだけは、聞いて指摘してくれる相手が必要になります。

ウィリーズ英語塾では、二次試験の面接形式に合わせて練習できる英検対策コースと、学習設計から日々の進捗管理まで代表が伴走する代表伴走型 英語コーチング6ヶ月集中プログラムをご用意しています。

代表伴走型コーチングの主な特徴は次のとおりです。

  • 代表の田中茂が学習計画を直接作成し、開始から3ヶ月は毎日の日報にフィードバック
  • 代表・担任講師・受講生の3人チームで進める体制
  • 卒業生も参加する学習コミュニティ
  • 教材はプログラム終了後も利用可能

担任制のため、毎回同じ講師が弱点を把握したうえでレッスンを進めます。二次対策のように「同じ課題を繰り返し潰す」目的とは相性のよい形です。

受講生の声

私には、まだ、突然の質問にすぐに対応できるだけのスピーキング力はないのですが、先生のやわらかい雰囲気のおかげで、言えなくても言ってみようという気持ちになり、たくさん言ってみることができました。

(社会人コース受講生・東京都在住/公式サイト「お客様の声」より)

先生は毎回ていねいに指導してくれます。今日はRLCの要約がうまくできませんでしたが、先生が助けてくれました。私は自分の知っている限られた単語と文法でも、工夫すれば言いたいことを伝えられる、と感じるようになってきました。

(社会人コース受講生/公式サイト「お客様の声」より)

無理せず自分のペースに合わせた学習メニューやスケジュールを提案をいただけるところがとてもありがたいです。また、自分では避けていた学習方法(シャドーイングとディクテーション)を、やったほうが良いと提案いただき、それをしっかり取り組むことで学習方法への抵抗感を乗り越えられました。

(H.Wさん/3ヶ月目・女性)

プログラムの全体像は、以下の説明動画でもご覧いただけます。

まとめ|即興力は「仕込み」と「回数」で作れる

英検1級の二次試験対策を続けて手応えをつかんだ受験者が前を向いて歩く様子

本記事では、英検1級 二次試験の対策を、即興力を鍛えるという視点から整理しました。要点を振り返ります。

  • 二次試験は約10分の面接。考慮1分(メモ不可)・スピーチ2分・Q&A4分で、合格基準は二次試験(スピーキング)の英検CSEスコア602点(技能別満点850点)
  • 評価は「スピーチ・応答の内容、語い、文法、発音の正確さなど」。Q&Aも評価対象
  • 即興力は「ネタの在庫」「型の自動化」「声に出した回数」の3要素に分解できる
  • 日常トレ7選は1回2〜10分。平日2つ、休日に残りを回す配分で足りる
  • ネタ帳は1テーマ15分、5項目(現状・賛成2・反対2・具体例・語句3)で作る
  • 10ジャンルは対策用に整理した例。自分の仕事や生活に近い順から着手し、公式の過去出題例も併用する
  • 一次のウェブ合否公開から二次までは2026年度で13〜20日程度。一次試験後から対策に着手する

二次試験で問われているのは、その場で新しい意見をひねり出す力ではありません。準備しておいたものを、1分でどれだけ速く取り出せるかです。

だからこそ、対策の中心はネタ帳づくりと、声に出す回数の確保になります。どちらも才能ではなく、時間の使い方で積み上がるものです。

まずは今日、10ジャンルのうち自分の仕事にいちばん近い1つを選び、5項目を書き出してみてください。書き終えたら、その日のうちに60秒話す。この1セットが、二次対策の最初の一歩になります。

二次試験まで一人で仕上げるのが不安な方へ

面接形式に合わせた練習を担任制で積みたい方は英検対策コースを、学習設計から日々の進捗管理までを伴走者と進めたい方は代表伴走型 英語コーチング6ヶ月集中プログラムの詳細をご覧ください。英検1級合格者を毎年50名以上輩出してきた指導の考え方をもとに、今の課題に合わせた進め方をご提案します。

コーチングの受講前には、無料の説明講習と田中代表との面談をご用意しています。現在の学習状況や二次試験までの残り時間を伺ったうえで、何から着手すべきかをお伝えする場です。無理な勧誘はありませんので、比較検討の材料としてお気軽にご利用ください。

この記事の監修者

WiLLies English代表 田中茂

田中 茂(WiLLies English代表)

英語ゼロから米国大学に編入・卒業。霞ヶ関官僚、ボストンでのMBA取得を経て日本IBMに15年勤務し、パートナー(役員)・事業戦略コンサルティング部門リーダーを歴任。ハーバード・ビジネススクール特別プログラム派遣。退職後、WiLLies Englishを創業し累計2万人以上を指導。英検1級合格者を毎年50名以上輩出し、現在も毎年100名以上を直接コーチングしている。

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