ウィリーズ英語塾|インタビュー

INTERVIEWインタビュー

山梨学院大学 iCLAご紹介

10/17 火 山梨学院大学 iCLA
⻄村依利⼦さん、⼭岸有⽣さん

在学生の3/4、教員の2/3が外国人という国内にいながら留学しているような環境で4年間学べる山梨学院大学の国際リベラルアーツ学部:通称iCLA。
一つの専門に絞らずグローバルビジネス・経済学、政治学、人文教養、心理学、日本研究などの、社会科学、データサイエンス、数的推理、自然科学など幅広い領域を学ぶリベラルアーツ学部であるiCLAは、“まだ具体的に何か?”は決まっていなくとも、将来英語を使って世界で活躍したい高校生に広く門戸を開く。
iCLA在学生、教授陣に話を聞いた。

(左から:iCLA4年生 西村さん、山岸さん)

まずはiCLAを受験しようとしたきっかけや高校時代のことについて教えていただけますか?

(西村さん)私は東京出身で、高校時代はずっとバレーボール一色の生活していました。東京でベスト16まで行ったのですが、勉強はあまりしていなかったんですよね(笑)英語に関していえばほとんどゼロ。ただ将来英語を使って何かしたいという気持ちがあって、そんな時に大学の英米学科とかをリサーチしているときにiCLAを見つけたんです。そうすると全部英語で授業をするとあったので、英語できなかったんですけど、こんな環境にいかなければ自分自身変わらないだろうと思いましたし、流暢に英語を話せるようになったらいいなと思ってiCLAに興味を持つようになりました。

東京都でベスト16とはすごいですね!部活に打ちこまれていた西村さんは、受験勉強はどのようにされたのですか?

(西村さん)部活が3年生の7月下旬までしっかりあったので、受験モードになったのはそれからです。周りと比べると随分遅かったと思います。私は総合選抜で受験したのですが、小論文と面接がそれぞれ英語と日本語でありました。英語が苦手だったので毎日小論文や面接に使えるフレーズを頭に叩き込み、英語の先生に毎日のように英作文を添削してもらいました。10月下旬には試験があったので、この期間はボロボロになるくらい英語を勉強しました。
英語ができないということは分かっていたので、iCLAのオープンキャンパスに朝一番に来て、そこで「iCLAに入りたいです!」ということを伝えました。「成績を見ると難しそうですね」って感じで言われショックだったのを思い出します。ただ絶対に入るんだというのが自分の中にあって。バレーボールと同じですね(笑)そんな受験でしたが、案の定入学してから英語で苦労しましたが、iCLAは入学してからものすごく英語をトレーニングしてくれるので必死について行きました。

山岸さんはいかがですか?

(山岸さん)私は群馬県の公立男子高校出身です。進学校でした。私が高校の先生にiCLAに行きたいと伝えると、それまで私の高校から卒業生がいなかったのもありいろいろと聞かれましたね(笑)。私としては高校3年の時期にまだやりたいことが具体的にイメージできなくて、結構悩んでいたんです。そんな状況で専攻決めて大学に入っちゃうと、日本の大学は後で変更が難しいじゃないですか。自分の中では、まだ何も分かっていない段階で専攻を決めるのはリスクに思えて。だったら大学では幅広く学んで自分のやりたいことをそこで見つけられればと思っていたんです。そして自分のやりたいことが決まれば、大学卒業した後でも勉強すれば良いなと。そんなことができそうな大学はどこだ?といろいろとリサーチしていて、秋田のAIU、広島大学の総合政策、山梨学院大学のiCLAを調べました。その中でiCLAにしたのはカリキュラムの柔軟性とか教授陣がとても良さそうとか、少人数制で勉強できそうだということでiCLAを受験しました。今振り返ってもiCLAを選んで良かったなと思います。

入学前に専攻を決めたくなかったという点、同感です。山岸さんは受験勉強はどのようにされたのですか?

(山岸さん)受験前にiCLA一本に絞っていたので、総合型選抜で受験しました。英語での小論文や面接があるので、高校の英語の先生に協力してもらって英語での質疑応答などの練習をやっていました。そのころ英検2級は合格していたので英語の筆記試験に時間を割いたのはそれほど多くなかったと思います。英検をはじめ高校時代は英語をそれなりに勉強してきたのでそれが良かったかなと思います。

お二人とも4年生ですがiCLAではどのようなことを学んでいらっしゃいますか?

(西村さん)iCLAは本当に幅広い内容を学べるのですが、2年生になるとメジャー(専門分野)を決めます。私は政治学を勉強しています。あとは心理学の授業もよくとっていますね。政治学では、男女平等問題とか人権問題とかに興味があります。私はスポーツをずっとやってきて、もっと女性にスポーツをやって欲しいという気持ちがあるので、そういう観点から“スポーツの中での男女”という文脈でいろいろと学んでいます。
どのクラスもそうなのですが、ディスカッションベースの授業で、高校までそのような授業はしたことがなかったので初めは大変でした。やっぱり留学生は常に自分の意見を持っていて、そういう留学生と話をすることで、自分もこれじゃダメだなって思って、英語だけじゃなくて、全てのことに疑問を持って自分の意見を出すということを意識してやっています。

(山岸さん)私はグローバルビジネス・経済学をメジャーにしていて金融や経済を学んでいるのですが、最近はデータサイエンスにも関心があって授業をとっています。このメジャーでは、経済について例えば消費者心理がどう働くのかといった文脈から心理学の授業をとったり、国際情勢がどのように株式市場に影響するのかとか多角的に学ぶ機会がありますよ。今はプログラミングの授業もとっています。もともとiCLAを志望したきっかけが幅広いことを学びたいということだったのでとても満足しています。

クラス構成はどのようになっているのですか?

(山岸さん)今は4年生最後の学期で授業は少ししかとっていません。プログラミングやコンシュマーサイコロジーといった授業をとっていますが、ドイツやアメリカ、ルーマニアなどの生徒がいます。日本人は私一人です。

(西村さん)私が今とっている授業は大体15人から10人の少人数クラスが多いです。国籍でいうとフランス、バングラディシュ、インド、ブルガリアとか、日本人が私一人のクラスもありますよ。日本人がマイノリティーという環境で、英語で自分の意見を言わないといけないという点に最初は少し抵抗がありましたが、これじゃダメだときちんと予習して授業に参加するようになりました。

iCLAにはEAE(English for Academic Excellence)という英語集中プログラムがあると伺いました。こちらについて教えてもらえますか?

(西村さん)はい、私は100%英語の授業にいきなり入るには英語力が足りないということで、1年次にEAEという英語集中プログラムに入りました。私の時は4人から5人程度のクラスでした。EAEは3つのレベルがあり、外国人講師から実践的な英語を学びます。最終的にiCLAの授業についていけるだけの英語力を身につけていくことができます。

iCLAには留学制度もあると伺いましたが、お二人はどうでしたか?

(西村さん)私は2022年8月から今年の6月まで10ヶ月ほどアメリカ・フロリダの大学に留学していました。そこでは社会科学を履修していました。日本で学ぶのとは異なり、やっぱりアメリカの視点で物事を考えるのでそこは新鮮でした。初めての海外でとても良い経験になりました。

(山岸さん)私は2022年9月から12月までの3ヶ月間(※)、スコットランドのアバディーン大学(University of Aberdeen)に留学しました。就活もあるので3ヶ月と短めにしたのですが、そこでは4つ授業をとりました。ちょっと無茶かなと思いましたが、iCLAでも英語で授業していたので大丈夫かなと。一つ目はサステイナビリティー、2つ目は政治学です。ヨーロッパ中心の話題で学ぶのが私にとっては新鮮でした。3つ目はスペースサイエンスで、衛星軌道を計算したりとかロケットを打ち上げるときのスピードを計算したりとか、日本ではなかなか学べない内容で面白かったです。4つ目はビッグデータです。サプライチェーンマネジメントにおけるビッグデータという授業で、企業がどのようにビッグデータを活用しているのか、どうしたら効率的にビッグデータを扱えるのかといった授業内容でした。私も初めての海外で、またキャンパスがものすごく綺麗で楽しかったです。良い経験になりました。

※本来、iCLAに入学する日本人学生は1年間の派遣留学が卒業要件となっているが、新型コロナウィルス感染症により1年間の派遣留学の実施が困難な学生は派遣留学の卒業要件が免除されるという特例対応がなされていた。こうした学生も、希望があれば留学可能な派遣先に1学期間あるいは1年までの間留学することができた。

お二人ともiCLAの特色を体現された生活をされているようですね。次に、iCLAに来て大変だったこととか、良かったことについて教えてもらえますか?

(山岸さん)やっぱり他の学部と比べると学べる幅が圧倒的に広いし、自分のやりたいことができているという点ではとても満足しています。ただその分授業の課題だとか、授業に向けての準備で必ず多くの書籍を読み込む必要があったりとか大変ではあります。周りの大学生が結構遊んだりしている中で課題に追われる日々がありますからね。
あとイベントになりますが、iCLAではセメスターごとに年に2回音楽イベント、GALA(ガラ)があるんです。留学生の仲間達と一緒に、なにか演奏できる人は演奏し、料理を作れる人は料理を作り、全員が参加してかなり盛り上がりますよ。このイベントは皆が楽しみにしています。

(西村さん)一般的な日本の大学の学部生と比べると課題の量が多いですし、事前準備をしないと授業で自分の意見を言えないのでその点は大変だと思います。でもそれ以上に良い経験ができます。例えば、フランス人のクラスメートと授業を受けると、やっぱり日本人とは異なる考え方を持っているわけです。そのようなクラスメートと学べることも良い経験ですよね。
またiCLAは授業だけじゃなく生活も刺激的で楽しいです。iCLA1年次は全員寮生活なんですけど、そこはもう留学生活のような感じです。異なる文化を持つ人たちと一緒に生活をするというのは結構大変なこともあって、例えば物の扱い方とかちょっとしたことでお互い理解しないといけないことがありますよね。こういったことも段々と慣れて、お互い理解しつつ、自分の考えを言うとか良い経験になっています。今は近くのアパートでシンガポール人の学生とルームシェアをしています。iCLAで知り合った友達なのですが、一緒に市役所に行ったり、銀行で通訳してあげたりとか、普通の大学生だと経験できないこともできるのは自分の財産かなと思います。

みなさんの今後のチャレンジについてお聞かせください。また最後に高校生のみなさんに何かメッセージをお願いします

(西村さん)いま就活中なのですが、「将来海外の大学院に進学したい」と考えています。自分自身をさらに成長させたいし、経験を積みたいです。
高校生のみなさんには、iCLAは留学生の仲間と素晴らしい経験ができる場であるということを伝えたいです。もちろん全て英語なので大変な部分はありますが、英語で勉強すること自体が挑戦だし、シンガポールのルームメイトとの生活もある意味チャレンジです。でも学ぶ意欲というか、将来何かチャレンジしたいという意欲があれば、ここで学ぶことはとても楽しいものになると思いますよ。

(山岸さん)私はiCLA卒業後は海外の大学院に進学したいと考えています。ちょうどアバディーン大学の大学院に入学申請をしていて、今その結果を待っている段階です。昨年のアバディーン大学での実績もあるので、入学が認められると学費の20%がオフになるのです。もう一度あのキャンパスでいろいろなことを学びたいです。
高校生のみなさんにももちろんiCLAはおすすめです。まず教授との距離がとても近いです。授業で専門的なことを学んでもそれを1回で理解するのは難しいですし、さらに疑問が湧いてくるじゃないですか。そのようなことを毎回教授に持ちかけディスカッションすることができるんです。こんなに素晴らしい教授陣と近い距離でいられるのは、他ではなかなかないと思います。
今塾でアルバイトをしているのですが、英語力に悩んでいる高校生は多いですよね。もちろん学校の英語の授業は大切ですけど、やっぱり英語を聞く回数だったり、英語を話す回数だったり量を増やさないとなかなか英語力は高まらないと思います。私が教授陣に積極的に話しかけるのもそうですが、常にアグレッシブに行動することが結果として英語力向上にもつながると思います。
あと、進路に迷っている高校生のみなさんで、まだ専攻を決められないとか、漠然と将来海外留学を考えているという学生の方にはiCLAは特におすすめです。私のように大学に入って幅広く学ぶことで、自分の関心がわかりますし、日本の学費のままで交換留学制度を利用することができます。そのような方にはぜひおすすめです。

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