【社会人向け】中学英語のやり直し|「読めるのに言えない」を変える勉強法と教材の選び方|コラム|ウィリーズ英語塾
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2026.09.02
学習方法
テーマ:
【社会人向け】中学英語のやり直し|「読めるのに言えない」を変える勉強法と教材の選び方

「中学英語からやり直したほうがいいのかもしれない」。そう思いながら、書店の参考書コーナーで何冊か手に取って、結局戻して帰ってきた。そんな経験はないでしょうか。
あるいは、中学英語のやり直し本を1冊買ったものの、最初の数十ページで止まったまま本棚に並んでいる方もいるかもしれません。
社会人の英語学習でつまずきやすいのは、教材が難しすぎるからではありません。「どこからどこまでを、どの順番でやり直すのか」が決まらないまま始めてしまうことが、途中で止まる原因になりやすいのです。
中学英語は範囲が広いようで、実は輪郭のはっきりした領域です。学習指導要領で扱う文法項目も語彙の範囲も公表されており、順番を決めて取り組めば、数ヶ月で一周することも十分に可能な分量です。
なお本記事では、現行の中学校学習指導要領を参照しつつ、社会人が会話の土台を組み直すために復習したい基礎文法・基礎語彙を「中学英語」と呼びます。
そこで本記事では、中学英語のやり直しを「範囲の確定」「順番の設計」「教材の選択」「継続の設計」「出口の設定」という5つの角度から整理します。担任制のオンライン英会話・英語コーチングとして社会人を指導してきた立場から、実際にレッスンで使っている定番書もあわせてご紹介します。
目次
「中学英語をやり直したい」と感じたとき、最初に確かめること

やり直しの計画を立てる前に、確かめておきたいことがあります。それは、自分の課題が「知らない」なのか「出てこない」なのか、という切り分けです。
この2つは見た目が似ていますが、必要な対策がまったく違います。ここを取り違えると、必要のない参考書を何冊も買い直すことになりかねません。
切り分けは、簡単なテストでできます。次の3つの日本語を、辞書を見ずに、口に出して英語にしてみてください。考える時間は、それぞれ3秒です。
| No. | 日本語 | 使う文法 |
|---|---|---|
| Q1 | 今日の会議に、あなたはいましたか? | be動詞の過去形(場所・状態) |
| Q2 | あなたのかばんの中には何がありますか? | 疑問詞 What |
| Q3 | 彼はこのスタートアップに可能性を見出し、それに投資したいと考えています。 | 一般動詞+to不定詞 |
答えは、それぞれ「Were you in the meeting earlier today?」「What’s in your bag?」「He sees the potential in this startup and wants to invest in it.」です。
いずれも中学英語の範囲の文法で組み立てられています(Q3の語彙だけ、仕事で使うものを含めています)。英文を見れば、意味はすぐに分かるはずです。
それでも、3秒で口から出なかったのではないでしょうか。英文を読めば理解できるのに、とっさに言えないのであれば、知識そのものよりも、知識を素早く取り出して発話する練習が足りていない可能性があります。
「知らない」と「出てこない」で、やることが変わる
英文の答えを見て「この文法は習った記憶がない」と感じたなら、知識の補充が必要です。この場合は、文法を体系的に扱う教材から入るのが近道になります。
一方、答えを見て「言われてみれば分かる」と感じたなら、知識はすでに手元にあります。足りないのは、その知識を口から出す反復練習です。
後者に当てはまる社会人の方は少なくありません。学生時代に一通り習っており、読んだり書いたりはできるものの、発話の練習だけが不足している状態です。
ただし、とっさに言えない背景には、語彙をすぐに思い出せない、会話の経験そのものが少ないといった要因も重なります。原因を一つに決めつける必要はありません。
それでも「勉強してきたのに話せるようにならない」という悩みを、口頭で産出する練習の不足という角度から見直すと、やり直しの中身は変わってきます。
この違いを確かめないまま「基礎からやり直そう」と分厚い文法書を買うと、すでに知っている内容を読み直すだけの時間が続きます。それが、途中で飽きて止まる原因になります。
年齢は、やり直しの障害になりにくい
「この年齢から始めても遅いのではないか」という不安を持つ方は少なくありません。しかし、成人になってからでも英語力を伸ばすことは可能であり、開始年齢だけで学習成果が決まるわけではありません。
目標の明確さ、学習の頻度、受けられるフィードバックの質は、いずれも成果に関わります。一方で、生活環境や使える時間の個人差も大きく、一律には語れません。
60歳を過ぎてから学習を再開し、4ヶ月でVERSANTのスコアが12点上がった受講生の事例があります。何をどの順番でやるかを決め、毎日の練習を積み上げた結果です(60代・4ヶ月でVERSANT 12点アップの対談動画:)
掲載している事例は個人の結果です。開始時の英語力、学習時間、受験したテストの形式や時期によって成果は異なります。
そもそも日本人が読めるのに話せないのはなぜかという背景は、社会人の英語やり直し|なぜ英語が話せないのかで扱っています。
社会人が学び直す「中学英語」の範囲|2021年度の改訂で変わった点

やり直す範囲を決めるには、中学英語が実際にどこまでを指すのかを知っておく必要があります。ここは感覚ではなく、公的な基準で確認できます。
そして、30代以上の方が学生時代に扱った中学英語と、現在の中学英語は同じではありません。この差を知らないまま最新の参考書を開くと、見覚えのない項目に戸惑うことになります。
語彙の範囲|「全部を話せるようにする」必要はない
文部科学省の学習指導要領では、小学校で600〜700語程度を扱い、中学校ではそれに加えて1,600〜1,800語程度の新たな語を扱うことが示されています。
旧課程の中学校は1,200語程度でしたので、中学校で新たに扱う語の数は1,600〜1,800語程度へと増えたことになります。小学校で英語が教科化された分も含めると、義務教育で触れる語彙の範囲は広がっています。
小学校分と単純に合算すれば2,200〜2,500語程度になりますが、これは公式に「中学卒業時の累計語彙数」として示された数値ではなく、算出上の概数です。
ここで押さえておきたいのが、この語数のすべてを「話せる」ようにする必要はないという点です。学習指導要領解説は、聞いたり読んだりして理解できる語彙(受容語彙)と、話したり書いたりできる語彙(発信語彙)を区別しています。
そのうえで、1,600〜1,800語程度の全てを発信できるようにすることは求めておらず、この語数は主として受容語彙として提示する範囲であると明記しています(中学校学習指導要領解説 外国語編)。
この区別は、社会人のやり直しにも当てはまります。仕事や生活で自分が使う場面から逆算して、発信語彙にする範囲を選ぶほうが現実的です。
現行課程で追加された文法項目
文法にも変化があります。2021年度から全面実施された現行の中学校学習指導要領では、表現をより適切で豊かにするなどの目的で、いくつかの項目が指導事項に追加されました。
| 項目(学習指導要領の表記) | 内容と例 | 主な用途の例 |
|---|---|---|
| 仮定法のうち基本的なもの | 現在の事実と違うことを述べる(If I were you, …) | 助言・仮定の相談 |
| 現在完了進行形 | 動作の継続を表す(It has been raining since this morning.) | 継続中の業務や活動の説明 |
| 主語+動詞+目的語+原形不定詞 | 目的語のあとに動詞の原形が続く文構造(Will you let me try? / I helped my father wash the car.) | 依頼・確認・知覚の表現 |
| 感嘆文のうち基本的なもの | 感情を強調して伝える(How interesting! / What a big tree!) | 感想・反応を返す場面 |
いずれも「今回の改訂で指導事項に追加した」と解説に明記されている項目です。すべてが高校から中学校に降りてきたわけではありません。感嘆文は、すでに中学校で一般的に扱われている実態を考慮して追加されたものです。
30代以上の方の場合、これらは高校で扱ったか、受験科目として暗記したまま使う練習をしていない項目であることが多いはずです。やり直しの際は、優先して口から出す練習に回す価値があります。
「中学英語で十分」の正しい読み方
「日常会話は中学英語で足りる」という言い方をよく見かけます。この表現は、半分は正確で、半分は誤解を招きます。
正確なのは、日常会話の多くが基本的な時制・助動詞・疑問文・比較・接続表現の組み合わせで成立するという点です。当校でも、日常英会話で使う文法の多くは中学英語の範囲でカバーできるという考え方を教材設計の前提に置いています。
ただし、会話が成り立つかどうかは文法だけでは決まりません。語彙、定型表現、発音と聞き取り、話を展開する力も同じように必要になります。
そして誤解を招きやすいのは、範囲が中学レベルであることと、その範囲を使いこなせることが、まったく別だという点です。文法項目を知っていることと、会話の速度で運用できることの間には、相当な距離があります。
やり直しの目標は「中学英語を思い出すこと」ではありません。中学英語の範囲を、考えずに口から出せる状態にすることです。
中学英語のやり直しを4つのステップで組み立てる

範囲が決まったら、次は順番です。教材選びの前に順番を決めておくと、あとで教材を絞り込みやすくなります。
ウィリーズ英語塾では、文法の理解から発話までを4つの段階に分けて考えています。独自のメソッドの基本的な組み立て方でもあります。
STEP1|文法項目を棚卸しする(1〜2週間)
最初にやるのは、中学3年分の文法項目を一覧で見渡し、自分がどこで止まるかを確認する作業です。学習ではなく点検なので、1〜2週間で切り上げてください。
確認すべきは「説明できるか」ではなく「例文を1つ、すぐに言えるか」です。説明できても言えない項目は、STEP2以降の練習対象になります。
STEP2|日本語から英語に変換する練習を積む
次が、やり直しの中心になる工程です。日本語を見て(または聞いて)、それを英語に組み立てて口に出す練習を繰り返します。
当校ではこの練習をGCC(Grammar, Composition and Conversation)と呼び、口頭英作文トレーニングとして毎回のレッスンの核に置いています。文法を確認したうえで、その場で英文を組み立て、声に出して伝えるところまでを1セットで行います。
重要なのは回数です。オリジナルWeb教材では、1つのレッスンにつきGCCの再生回数50回を目標として提示しています。1〜2回の音読で「できた」と判断してしまうと、会話の速度には届きません。
STEP3|音読とシャドーイングで音を身体に入れる
組み立てられるようになった英文を、今度は音として定着させます。当校ではこれをRLC(Reading, Listening and Conversation)と呼んでいます。
やり方は、スクリプトを見ながらの音読から始め、慣れてきたら音声を追いかけるシャドーイングに移ります。1回や2回では音が定着しないため、こちらも回数を積むことが前提です。
音読や発音の練習は、音とつづりの対応、語の切れ目、リズムへの注意を促すため、リスニングの練習を補う働きが期待できます。
ただし、聞き取りには語彙・文法の知識、音のつながりへの慣れ、話す速さへの適応なども関わります。音読だけで聞き取りの課題がすべて解決するわけではありません。
復習のポイントは、前日に扱った素材を翌日の冒頭でもう一度読むことです。新しい素材に進む前に、しっかり音にしてから移ってください。
音読を続けると何が変わるのかは、英語の音読を毎日30分続けた場合の1ヶ月・3ヶ月・半年の変化にまとめています。
STEP4|実際に使って、訂正を受ける
最後が、練習した英語を実際の会話で試す段階です。ここで初めて、自分の思い込みと実際の運用のズレが見えます。
独学でここまで到達する方もいますが、多くの場合、このアウトプットの段階が抜け落ちます。準備した英語を出す場がなければ、練習は練習のままで終わってしまいます。
私には、まだ、突然の質問にすぐに対応できるだけのスピーキング力はないのですが、先生のやわらかい雰囲気のおかげで、言えなくても言ってみようという気持ちになり、たくさん言ってみることができました。
(社会人コース受講生・東京都在住/公式サイト「お客様の声」より)
以下は、ウィリーズ英語塾の学習設計例です。一般的な到達期間を示したものではありません。
| ステップ | やること | 期間の目安 | 1回あたりの目安 |
|---|---|---|---|
| STEP1 | 文法項目の棚卸し | 1〜2週間 | 20〜30分 |
| STEP2 | 日本語→英語の口頭変換 | 2〜4ヶ月 | 15〜20分 |
| STEP3 | 音読・シャドーイング | STEP2と並行 | 10〜15分 |
| STEP4 | 会話で使い、訂正を受ける | STEP2開始後すぐ | 週2〜3回 |
期間・頻度は、開始時点の英語力、目標、教材の量、自己学習に使える時間、レッスンの時間によって大きく変わります。成果や到達度を保証するものではありません。
【目的別】中学英語のやり直しに使う教材の選び方と定番書

順番が決まったところで、教材の話に入ります。ここで大切なのは、良い本を探すことよりも、自分の工程に合った本を1冊ずつ選ぶことです。
以下でご紹介するのは、ウィリーズ英語塾が実際に社会人コースのレッスンで使っている市販教材です。教材紹介ページにレベル別の一覧を掲載しています。
書店に行く前に、次の3点を決めておいてください。ここが曖昧なままだと、レビューの評価だけで選ぶことになります。
- 目的:会話で使いたいのか、読み書き中心か、試験のスコアが要るのか
- 工程:STEP1〜4のどこに使う本なのか(文法の点検か、口頭練習か、音読素材か)
- 音声の有無:口頭練習と音読に使うなら、音声つきは必須条件になります
そして、同じ工程の教材を2冊以上同時に進めないことが、やり直しを止めないための最も実務的なルールです。文法書を3冊並行して買った時点で、どれも終わらない可能性が高くなります。
文法をやり直す|口頭変換までセットになった本を選ぶ
文法の教材は、解説を読んで問題を解く形式と、日本語を英語に変換する形式に大きく分かれます。会話で自分の文を組み立てる練習を重視したい方には、後者が選択肢の一つになります。
もちろん、解説・読解・リスニング・実際の会話練習を組み合わせることも大切です。どれか一つに絞るという話ではありません。
当校の初級レベルで使っているのが『究極のやりなおし英会話(上)』です。中学1年〜2年前半の文法31項目とよく使う単語だけで403表現を扱い、耳で聞いた日本語を口頭で英語に変換するトレーニングが組み込まれています。
続編の『究極のやりなおし英会話(下)』は、中学2年後半〜3年の文法32項目で416表現を扱います。上下巻で中学3年分の文法が一周する構成です。より丁寧に進めたい方には、段階ごとに巻が分かれた『必ずものになる話すための英文法』シリーズがあります。
この1冊をどう進めるかについては、中学英語で使える会話力を磨く『究極の英会話』徹底活用ガイドで手順を紹介しています。
単語と音読素材|文脈つきで、語彙レベルを絞ったものを選ぶ
単語帳は、単語と訳が並んでいるだけのものより、英文の中で覚えられるものが会話向きです。使い方まで一緒に入るためです。
やり直し層向けとしては『速読速聴・英単語 Basic 2400』(ver.4)が扱いやすい1冊です。小学校5年次〜高校1年次程度の教科書レベルの単語・熟語と生活基本単語を2,400語掲載しており、英文を読み聴きしながら確認できます。
ひととおり終えた後の次の1冊としては『DUO 3.0』があります。重要単語1,600語と重要熟語1,000語を560本の英文に凝縮した構成で、当校では語彙力強化(英検2級〜準1級レベル)の教材として位置づけています。
ただし、教材と検定級の対応は目安にすぎません。英検は語彙だけでなく4技能と問題形式も問うため、1冊で級が決まるわけではないとお考えください。
リスニング・音読の素材は、難易度で選ぶと続きません。知っている単語だけで構成された素材を、繰り返し聞くほうが定着しやすくなります。
『究極の英語リスニング Vol.1』は入門レベルの1,000語をベースにした英文で構成されています。1本が短いので、スキマ時間にも収まります。
その次の段階が『究極の英語リスニング Vol.2』です。日常生活で使われる2,000語レベルに範囲を広げた構成になっています。
音読素材としては『英会話・ぜったい音読』シリーズも当校で採用しています。教科書から選ばれた英文を使うため、文構造が整っており、音読の型を作るのに向いています。
話す量を増やし、ビジネスへ橋渡しする教材
文法と単語が一周したら、会話の「出だし」を増やす段階に入ります。文が作れないのではなく、始め方が思いつかないという状態への対策です。
『英会話超リアルパターン500+』は、日常会話で頻繁に使う必須パターン200に類似パターン300を加えた構成です。パターンごとに差し替え練習ができます。
『英会話1000本ノック』は、次々に流れてくる質問へ音声のポーズの間に声に出して答える形式です。考える時間を与えられない状況に慣れるための1冊です。
そこまで進んだら、仕事で使う場面に接続します。『英会話フレーズ大特訓 ビジネス編』は85のビジネスシーンに対応し、『究極のビジネス英語リスニング』シリーズは40本のスキットが一つのストーリーになっており、会議やプレゼンの場面を通しで追えます。
| 工程 | 目的 | 当校で使用している教材の例 |
|---|---|---|
| STEP1・2 | 中学前半の文法を口頭変換まで | 究極のやりなおし英会話(上) |
| STEP1・2 | 中学後半の文法を口頭変換まで | 究極のやりなおし英会話(下) |
| STEP2 | 文法を段階的に積み上げる | 必ずものになる話すための英文法シリーズ |
| STEP2 | 会話の出だしパターンを増やす | 英会話超リアルパターン500+ |
| STEP2 | 即答の瞬発力を鍛える | 英会話1000本ノック |
| STEP3 | 基礎レベルの音読・リスニング | 究極の英語リスニング Vol.1・Vol.2 |
| STEP3 | 音読の型を作る | 英会話・ぜったい音読シリーズ |
| 語彙 | 中学〜高校初級の語彙を文脈で | 速読速聴・英単語 Basic 2400 |
| 語彙 | 英検2級〜準1級レベルへ | DUO 3.0 |
| ビジネス | 職場の場面別フレーズ | 英会話フレーズ大特訓 ビジネス編 |
| ビジネス | 実務シーンのリスニング | 究極のビジネス英語リスニング |
アプリ・AI教材はどう位置づけるか
学習アプリやAIを使った教材は、やり直しの強力な補助になります。特に語彙の反復と、発音の自己確認では効率的です。
使い分けの目安は、正解が決まっている作業をアプリに任せ、正解が一つに決まらない部分を人に見てもらうことです。単語の暗記や短文の入力チェックは前者、話し方の適切さや文脈に合った表現の選択は後者にあたります。
なお、AI英会話ツールの訂正の頻度や質は、製品・設定・指示の出し方によって大きく変わります。会話練習に使うときは、次のように観点を指定すると活用しやすくなります。
以下の英語を、①文法の誤り、②不自然な表現、③より簡単で自然な言い方、④日本人学習者向けの短い解説、の順で添削してください。内容は変えないでください。
練習量を稼ぐのはアプリ、方向のズレを直すのは人、という役割分担が現実的です。仕事で使う重要な英文や試験の答案は、信頼できる辞書・公式教材や人の指導でも確認しておくと安心です。
私は、今の勉強方法では、いつまでたってもスピーキングが初心者レベルから上達しない気がしていたので、レベルに合ったテキストを選んでもらえ、次回までの宿題を指定してもらえることも入会の理由となりました。
(社会人コース受講生・東京都在住/公式サイト「お客様の声」より)
教材を自分で選び切る自信がない場合、選定そのものを相談できる環境を持つという方法もあります。当校でも、体験レッスン後に講師が推薦教材をお知らせしています。
忙しい社会人が中学英語のやり直しを続けるための時間設計

教材が決まっても、続かなければ結果は変わりません。ここでは、限られた時間の中で学習を回すための設計を整理します。
前提として、社会人が学習で挫折する理由は意志の弱さだけではありません。1回あたりの単位が大きすぎることや、進んだ実感が見えないことも、継続を妨げる要因になります。
そもそもどれだけの時間が必要なのかは、英語習得に必要な時間と1000時間の逆算プランで整理しています。
1日30分を、3つの単位に割る
まとまった1時間を毎日確保できる方は多くありません。現実的なのは、1日30分程度を、10〜20分単位に割って配置する方法です。
たとえば、朝に文法の口頭変換を15分、通勤中に音読音源を10分、就寝前に前日分の確認を5分という形です。単位を小さくすると、1日が崩れても翌日に戻りやすくなります。
逆に「今日は1時間確保できなかったからやめる」という判断が続くと、学習していない日が増えていきます。1日の量そのものより、再開しやすい形を作っておくほうが効きます。
続けやすい学習量には個人差があります。毎日少しずつ進めるほうが合う方もいれば、平日15分×5日+週末45分のように週単位で組み、休む日を先に決めておくほうが続く方もいます。
苦手意識のある工程ほど、朝など集中できる時間帯に置いてください。後回しにした工程は、疲れている日にそのまま飛ばされやすくなります。
同じ素材を3日で1サイクル回す
毎日新しい素材に進むと、定着しないまま量だけが増えます。当校では、同じ素材を3日かけて繰り返す3日1サイクル音読を、日々の学習として設定しています。
1日目は内容を理解しながら読み、2日目は音声に合わせて読み、3日目はスクリプトを見ずに口に出す。この形にすると、1つの素材から得られる回数が自然に積み上がります。
この考え方の背景には、只管朗読を提唱した國弘正雄氏の学習観があります。
もう一つ、継続を支えるのが記録です。今日どれだけ進んだかが見えないと、続けている実感が持てません。
当校のオリジナルWeb教材では、GCCとRLCそれぞれの音声再生回数が表示され、50回という目標に対してどこまで来たかが分かるようになっています。紙の教材で進める場合も、日付とやった範囲だけを記録すれば十分です。
とはいえ、記録も学習計画も自分一人で維持し続けるのは簡単ではありません。学習が続くかどうかで悩んでいる方の事例を、こちらの対談でご覧いただけます(学習習慣化の対談動画:)
掲載している事例は個人の結果です。生活環境や確保できる学習時間によって、続け方の最適解は変わります。
やり直しの「出口」を決める|到達度の測り方とビジネス英語への橋渡し

やり直しには終わりが必要です。出口を決めておかないと、いつまでも基礎をやり直し続けることになります。
ここでは、中学英語の範囲を一周した後に何で確認し、次に何へ進むのかを整理します。
中学英語レベルの到達目安
国の第4期教育振興基本計画では、中学校卒業段階でCEFR A1レベル相当以上の英語力を持つ生徒の割合を6割以上とする目標が掲げられています。
文部科学省の英語教育実施状況調査でも、A1相当以上の例として英検3級などが用いられています。これは学習指導要領に書かれた到達基準ではなく、政策目標と調査で使われている指標である点にご留意ください。
| 指標 | 中学英語の到達確認の目安 | 次のステップの目安 |
|---|---|---|
| CEFR | A1 | A2(中学範囲を超える語彙・表現も含む) |
| 英検 | 3級(中学卒業程度) | 準2級(高校中級程度) |
| TOEIC Bridge | Listening & Reading Tests | Speaking & Writing Tests |
| VERSANT | — | Speaking and Listening Test |
英検の級の目安は、日本英語検定協会の「各級の目安」で確認できます。3級は中学卒業程度、準2級は高校中級程度とされているため、準2級を「中学英語の到達確認」に置くと目標が一段高くなります。
TOEIC Bridgeは、Listening & Reading Tests と Speaking & Writing Tests が別のテストで、両方を受けることで4技能を確認できます。おおよそCEFR A1〜B1程度を測定する設計です(IIBC公式ページ)。
VERSANTは、現行のVersant by Pearson English Speaking and Listening Testがスピーキングとリスニングを測定します。発音・流暢さ・話し方の分かりやすさに加え、文法や語彙の使い方も評価の対象です。
読む・聞く試験は、会話に必要な受容技能の一部を確認できます。ただし、発話の流暢さややり取りの柔軟さまでは直接測定しません。会話力を目標にするなら、スピーキング評価や録音課題を組み合わせると、確認の精度が上がります。
試験に頼らない到達度セルフチェック
試験を受けなくても、中学英語を一周できたかどうかはある程度確認できます。次の5項目を、準備なしで試してみてください。
- 自己紹介を1分程度、詰まらずに話せる
- 昨日の出来事、今週の予定、いま続けている仕事を、それぞれ3〜5文で説明できる
- 簡単な質問に、1文で終わらせず理由や具体例を添えて答えられる
- 聞き返す・言い換える・確認する表現を使える
- 短い業務連絡の英文を読んで、要点を日本語で説明できる
詰まった項目があれば、その場面に必要な文型と語彙に絞って練習を戻すのが効率的です。試験のスコアと、この種の自己評価を組み合わせると、次にやることが具体的になります。
中学英語の次に置く4つの段階
中学英語を一周した後、いきなり場面別のフレーズ集に進む方が多いのですが、間に入れておきたい段階があります。当校のオリジナルWeb教材は、次の順に構成されています(語数・項目数はいずれも当校教材の仕様です)。
- 基本5文型と基本動詞:get・take・make など、当校教材が選定した基本動詞36語を文型ごとに使い分ける
- 句動詞:put off・turn in など、簡単な単語の組み合わせで意味が変わる約300の表現
- 前置詞:in・at・on など31以上の前置詞のコアイメージを、基本動詞と組み合わせて理解する
- 場面別フレーズ:会議・電話対応・顧客対応など、実際の業務シーンに対応した表現
この順番には理由があります。場面別フレーズだけを覚えても、想定と違う質問が来た瞬間に組み立て直せないためです。
逆に、文型・句動詞・前置詞という土台があれば、覚えていない場面でも手持ちの材料で言い換えられます。実践の場で効いてくるのは、この言い換えの力です。
当校のオリジナルWeb教材は、中学英語(STEP01)を含めた5つのSTEPで構成されています。各段階の内容はオリジナルWeb教材の紹介ページでご確認いただけます。
仕事で使う場面から逆算する
やり直しの出口を決めるうえで最も効くのは、英語を使う具体的な場面を1つ決めることです。試験の点数より、場面のほうが行動を規定します。
海外の取引先との定例会議で発言する、面接で自分の職務経歴を説明する。どれか1つを想定すると、必要な語彙も練習する文型も自動的に絞られ、発信語彙にする範囲も決めやすくなります。
やり直しは手段であって、目的は英語を使う場面で困らなくなることです。
一人では気づけない部分に伴走する|WiLLiesの代表伴走型コーチングとは

本記事で整理した「範囲の確定」「順番の設計」「教材の選択」「継続の設計」「出口の設定」を、学習設計ごと引き受けているのが、ウィリーズ英語塾の代表伴走型 英語コーチング6ヶ月集中プログラムです。
担任制オンライン英会話・英語コーチングとして、GCC(Grammar, Composition and Conversation)という口頭英作文トレーニングを軸に、あなたが英語を使う場面から逆算して学習を組み立てます。
文法を確認したうえで、その場で英文を組み立て、声に出して伝えるところまでを1セットで行うのがGCCです。中学英語の範囲であっても、口から出るかどうかは一人では判定しにくい部分にあたります。
プログラムの特徴
- 累計2万人以上を指導してきた代表・田中が、目標と現状をふまえた学習計画を直接作成します
- 開始から3ヶ月は、毎日の学習日報に代表が個別フィードバックを行います。4〜6ヶ月はグループ伴走に移行し、自走できる状態を目指します
- 担任講師制で、代表が担任をアサインします。日々のレッスン内容まで代表と講師が連携するため、学習計画とレッスンがつながります
- 自分が話したい内容をそのまま教材にする「1 min Speech」で、AI添削と音声のついた自分専用の口頭英作文教材を積み上げられます
- 約7分のAIスピーキング診断で、発音・リスニング・スピーキングを定期的に確認でき、次にやるべきことが具体的になります
- 卒業生も参加するコミュニティがあり、学習の続け方や壁の越え方が日々共有されます
- オリジナルWeb教材はプログラム終了後も継続して利用でき、独学に戻ったあとも活用できます
代表の田中は、英語ゼロの状態から米国大学へ編入・卒業し、日本IBMで15年にわたり事業戦略コンサルティング部門を率いてきました。英語を学ぶ側として壁にぶつかった経験と、仕事で英語を使う側としての経験の両方が、指導の土台になっています。
現在も毎年100名以上を直接コーチングし、英検1級合格者を毎年50名以上輩出しています。
受講生の事例とプログラム説明
試験対策を目的とせず、基礎の作り直しと日々の練習に取り組んだ結果、半年でTOEICのスコアが210点上がった受講生の事例です(半年でTOEIC 210点アップの対談動画:)
掲載している事例は個人の結果です。開始時の英語力、学習時間、受験したテストの形式や時期によって成果は異なります。
プログラムの考え方や6ヶ月の進め方は、田中代表が直接解説する以下の動画をご覧ください(コーチング説明動画:)
受講の前には、無料の説明講習と田中代表との面談の場をご用意しています。
まとめ|中学英語のやり直しは「範囲」と「順番」を決めることから

本記事の要点を整理します。
- やり直しの前に、課題が「知らない」のか「出てこない」のかを切り分ける。多くの社会人は後者にあたる
- 現行課程では、小学校の600〜700語程度に加え、中学校で1,600〜1,800語程度の新たな語を扱う。ただしその全てを話せるようにすることは求められていない(受容語彙と発信語彙は別)
- 現在完了進行形、仮定法のうち基本的なもの、主語+動詞+目的語+原形不定詞、感嘆文のうち基本的なものが、現行課程で指導事項に追加されている
- 順番は、文法の棚卸し→日本語から英語への口頭変換→音読・シャドーイング→実際に使って訂正を受ける、の4ステップ
- 教材は工程ごとに1冊ずつ。同じ工程の本を2冊以上並行しない
- 1日30分を10〜20分単位に割り、同じ素材を3日で1サイクル回す。進んだ量は記録して見える形にする。週単位で組むほうが続く場合もある
- 到達確認の目安はCEFR A1・英検3級(中学卒業程度)。準2級は高校中級程度にあたるため、次のステップとして置く
- 試験だけに頼らず、自己紹介・出来事の説明・聞き返しの表現などでセルフチェックする
- 中学英語の次は、基本5文型→句動詞→前置詞→場面別フレーズの順で積み上げる
中学英語のやり直しは、新しい知識を大量に入れる作業ではありません。すでに持っている知識を、使える状態に変える作業です。
まずは本記事のQ1〜Q3を口に出すところから始めてみてください。そこで詰まった感覚が、あなたのやり直しの出発点になります。
そして、順番や教材の判断を一人で抱えるのが難しいと感じるなら、設計を相談できる相手を持つという選択肢もあります。
独学でどこまで伸ばせるかの見極め方は、英語独学の限界と技能別の判断基準もあわせてご覧ください。
※本記事の学習指導要領・試験に関する情報は、2026年9月時点の文部科学省および各試験運営団体の公開情報に基づいています。試験形式・日程・検定料・受験方式などは変更される場合があります。受験前には各団体の公式サイトで最新情報をご確認ください。
※教材情報の確認日は2026年9月です。書籍は版の改訂・音声提供方法の変更・販売状況の変更が起こり得ますので、購入前に出版社の公式情報をご確認ください。
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