英語が聞き取れない原因は「母音」にあった!発音のズレをなくす12の母音完全解説
COLUMNウィリーズ英語塾コラム
2025.06.25
発音
リスニング
テーマ:
【完全保存版】英語が聞き取れない原因は「母音」にあった!?リスニング力と発音力を劇的に変える“英語の母音講座”
はじめに:なぜ英語が聞き取れないのか?
TOEICや英検、英語ドラマのワンシーンで、**「え?こんな簡単なセリフが聞き取れない…」**と愕然とした経験、ありませんか?
その原因のひとつが、日本人の頭の中にある“カタカナ発音”と実際の英語の音のズレにあります。
たとえば、次のような単語を聞き分けられますか?
hat /hæt/ と hut /hʌt/
bad /bæd/ と bud /bʌd/
このように、音がたった一つ違うだけで意味がまったく変わるペアをミニマルペアといいます。
英語にはこうしたミニマルペアが多数存在するため、発音を正しく理解していないと、聞き取れない・通じないという壁にぶつかってしまうのです。
英語発音の基礎は「母音」から!
多くの学習者からこんな声をいただきます:
発音って難しそう…どこから始めればいいの?
答えはシンプル。まずは“母音の発音”から学びましょう!
日本語と英語の母音の違い
日本語の母音:「あ・い・う・え・お」= 5つ
英語の母音:AEIOU(アルファベット5文字)
…しかし!
実際の発音としては、アメリカ英語だけでも14種類以上の母音音声が存在するのです。
つまり、5つの文字に対して14以上の音があるという、非常に複雑な世界なのです。
発音が通じない!? 私の苦い体験談
私は18歳のとき、初めてアメリカに留学しました。
「マクドナルドへ行きたい」と言ったつもりなのに、まったく通じませんでした。
✕ マクドナルド
✕ マックドナルド
○ マクドーナッ(McDonald’s)
英語ではアクセントが母音に置かれ、そこが違うと通じないのです。
だからこそ、母音の発音は最重要項目だと私は断言します。
英語の母音はこうやって覚える!「母音チャート」解説
ここで登場するのが母音チャート。
母音チャートとは、舌の位置、口の開き、唇の丸め方の3つを視覚的に示した図です。
つまり母音の発音はこの3つでだいたい決まります。
母音チャートの見方(超簡単解説)
軸 | 意味 |
---|---|
縦軸 |
舌の高さ(上=高い/下=低い) 口の開き(上=狭い/下=広い) |
横軸 | 舌の前後位置(前=前方/後=奥) |
記号の位置 |
唇の丸め(右側の記号は唇を丸める音) |
【実践編】日本人が特に間違えやすい「12の母音」完全ガイド
ここからは、私たちが特に間違えやすい12の母音を、カテゴリ別にわかりやすく解説していきます。
① 「ア」の母音:/æ/・/ɑ/・/ə/・/ʌ/
発音記号 | 説明 | 例単語 |
---|---|---|
/æ/ | 「ア」と「エ」の中間(アェ) | cat, hat, cap |
/ɑ/ | 口を大きく開けた「アー」 | hot, office, watch |
/ə/ | 力を抜いた「ア」(シュワ音) | banana, butter, the |
/ʌ/ | アクセント付きの「ア」 | fun, cut, come, love |
/æ/ この記号aとeがくっついたような形してますよね。
実際 /æ/ は「ア」と「エ」の中間のような音で発音します。
例えば cat とか。
/ɑ/ は口を大きく開いて日本語の「アー」に近い音です。
/ə/ これははど真ん中。もっともリラックスしている感じです。
実際に口の力抜いてボソっと「ア」と発音します。
最初にアクセントは母音に置くって説明しましたが、
この /ə/ はボソッと発音するので、アクセントを置くことはないんですね。
ただ一番使われる母音でもあります。覚えておきましょう!
/ʌ/ はアクセントがあります。
母音チャートでは /ə/ の若干右下。
口は /ə/ よりすこし開いて舌を引いて発音する感じです。
/ə/ にアクセントをつけた感じが /ʌ/ 「ア」になると思っていただいてOKです!
✅発音チェック
それではここから具体的にどのように発音するのか、
間違えてしまいそうなミニマルペアをWiLLies EnglishのDres先生にそれぞれ2回ずつ発音してもらいます。
皆さんも発音の違いを理解するだけじゃなく、一緒に発音してみましょう!
had /hæd/ vs hard /hɑrd/
hat /hæt/ vs heart /hɑrt/
bat /bæt/ vs but /bʌt/
pack /pæk/ vs park /pɑrk/
hat /hæt/ vs hot /hɑt/
hat /hæt/ vs hut /hʌt/
ran /ræn/ vs run /rʌn/
bag /bæɡ/ vs bug /bʌɡ/
② 「イ」の母音:/ɪ/・/iː/
発音記号 | 説明 | 例単語 |
---|---|---|
/ɪ/ | リラックスした「イエ」 | big, give, city |
/iː/ | はっきりした「イー」 |
tea, team, see |
/I/ 「イエ」の発音です。
すごくリラックした状態で発音します。
英語はリラックスすると「エ」が混ざってくるので、
これもイとエの中間みたいな発音になります。
/iː/ は日本語の「イ」とほぼ同じですね。
ただ唇を両方にちょっと引いた感じで発音するとバッチリです!
あと発音記号にある /:/ は長く発音するときに使います。
なので /iː/ は「イー」ですね!
✅発音チェック
/ɪ/と/iː/についてもDres先生と一緒に発音してみましょう!
bin /bɪn/ vs bean /biːn/
sit /sɪt/ vs seat /siːt/
his /hɪz/ vs he’s /hiːz/
hit /hɪt/ vs heat /hiːt/
lip /lɪp/ vs leap /liːp/
③ 「ウ」の母音:/ʊ/・/uː/
発音記号 | 説明 | 例単語 |
---|---|---|
/ʊ/ | 喉の奥からリラックスした「ウ」 | foot, book, pull |
/uː/ | 日本語に近い長い「ウー」 | food, juice, pool |
/u/ 母音チャートに日本語の「う」を配置すると「u」と重なります。
ということで日本語の「うー」とほぼ同じです。
ただ日本語の「う」の右側にあるので、そう唇を若干丸めて発音します。
/ʊ/ オメガの反対のようなこの記号 /ʊ/ も日本語の「う」に近い発音ですが、より真ん中より、
つまりリラックスした形で、喉の奥から「ウ」と発音します。
若干「ウ」と「オ」の間を意識するイメージです。
唇は「u」ほど丸めません。少しだけまるめて発音します。
✅発音チェック
Dres先生「ウ」お願いします!
fool /fuːl/ vs full /fʊl/
pool /puːl/ vs pull /pʊl/
food /fuːd/ vs foot /fʊt/
cooed /kuːd/ vs could /kʊd/
stewed /stuːd/ vs stood /stʊd/
④ 「エ」の母音:/e/・/ɛ/
発音記号 | 説明 | 例単語 |
---|---|---|
/e/ | やや狭く横に引いた「エ」 | day, end, lend |
/ɛ/ | 口をやや広く開けた落ち着いた「エ」 | bed, red, pet |
/e/ /ɛ/
母音チャートをみると両者とても近くにありますね。
母音チャートの真ん中左端ですね。
この母音チャートに日本語の「え」を配置するとこの2つの真ん中に位置します。
/e/ 日本語の「エ」よりも口の両端を横に引きながら、口の開きはやや狭い感じで発音します。
単語では day, end, say です。
/ɛ/ 日本語の「エ」よりも口をやや広く開けて発音します。 /e/ よりもリラックした感じで、
少し低く落ち着いた印象のある「エ」です。
単語では get, head, heavyなどがあります。
この2つの記号なんですが、辞書では この /ɛ/ も /e/ で表記されてたりするんですね。
辞書にもよります。それだけ両者の発音は似てるってことですね。豆知識として覚えておいてください。
⑤ 「オ」の母音:/oʊ/・/ɔ/
発音記号 | 説明 | 例単語 |
---|---|---|
/oʊ/ | 「オーウ」と口を丸める | go, coat, window |
/ɔ/ | 「ア」と「オ」の中間 | ball, pork, short |
/o/ はもっぱら /oʊ/ の二重母音の最初の音として使われるので、
ここでも /oʊ/ として練習していきます。
/oʊ/ は母音チャートにあるように口を丸くして発音します。「オーウ」と言った感じです。
/ɔ/ は、日本語の「ア」と「オ」の中間のような音です。
/o/ と似ていますが舌を少し喉の奥に戻す感じで、口を開いて発音します。
✅発音チェック
最後のチャレンジです。Dres先生と一緒に何度も発音練習してみましょう!
woke /woʊk/ vs walk /wɑːk/
coat /koʊt/ vs caught /kɑːt/
boat /boʊt/ vs bought /bɑːt/
最後に:リスニングもスピーキングも「母音」で変わる!
学校ではあまり教えてくれない「英語の母音」。
しかしこれこそが、ネイティブの英語を聞き取るカギであり、自分の英語を通じる英語にするための土台です。
今日紹介した母音をしっかり身につけて、
一緒に「伝わる英語」「聞き取れる英語」を目指しましょう!
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