英語が話せない社会人が今すぐ捨てるべき3つの思い込み|今日から始める話す練習法|コラム|ウィリーズ英語塾

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2026.09.08

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英語が話せない社会人が今すぐ捨てるべき3つの思い込み|今日から始める話す練習法

英語が話せない社会人が自宅のデスクでノートパソコンに向かい、声に出して英語を話す練習をしている様子

海外拠点との会議で、言いたいことは頭にあるのに一言も出てこない。取引先からの英語の電話に、反射的に「少々お待ちください」と保留ボタンを押してしまう。そんな経験をお持ちの社会人の方は、決して少なくありません。

学生時代はあれだけ英語を勉強したはずなのに、いざ口を開こうとすると言葉が出てこない。オンライン英会話も試したが、半年たっても手応えがない。この落差が、多くの社会人の自信を静かに削っていきます。

ただ、社会人の英語学習に伴走してきた立場から申し上げると、英語力そのものだけでなく、「話し始める前に置いている前提」が発話を妨げているケースも多く見られます。前提が実態と合っていないと、勉強の方向がずれたまま時間だけが過ぎてしまいます。

逆に言えば、その前提を見直すことで、同じ英語力のままでも口から出てくる量が変わることがあります。コーチングの現場でも、学習内容そのものより先に前提の確認から入ることが少なくありません。

そこで本記事では、英語が話せない社会人が抱えがちな「3つの思い込み」を取り上げ、それぞれについて「なぜそう思ってしまうのか」「実際はどうなのか」「では今日から何をするのか」を具体的にご紹介します。

あわせて、思い込みを見直したあとに取り組む練習の中身、1日20分でリスタートする14日間の設計、3ヶ月後に伸びを確認する方法まで、実行できる形で解説します。精神論ではなく、今日の夜から動かせる手順としてお読みください。

なお本記事は、中学英語の基礎はひととおり学んだものの、会議・電話・雑談で即座に言葉が出てこない社会人を主な対象としています。基礎的な語彙や文型そのものに不安がある場合は、話す練習だけに絞らず、基礎の補強と並行して進めてください。

目次

  1. 「英語が話せない」と感じたとき、まず疑うべきは英語力ではない
  2. 思い込み①「単語と文法を仕上げてから、話す練習に入る」
  3. 思い込み②「ネイティブのように話せなければ、話す資格がない」
  4. 思い込み③「英語に触れる量を増やせば、いつか口から出てくる」
  5. なぜ社会人ほど、この3つの思い込みを手放せないのか
  6. 思い込みを捨てた人が最初に始める練習|「言いたいこと」から英語をつくる
  7. 1日20分でリスタートする14日間の組み立て方
  8. 3ヶ月後に「話せるようになったか」を確認する方法
  9. 英語が話せない社会人からよくある質問
  10. 思い込みの外側を見せる伴走|WiLLiesの代表伴走型コーチングとは
  11. まとめ|捨てるのは英語力ではなく「話す前の条件」

「英語が話せない」と感じたとき、まず疑うべきは英語力ではない

英語が話せない社会人が自分の課題を切り分けるため、カフェでノートに3つの項目を書き出して整理している手元

「英語が話せない」という一言には、実はまったく違う状態が混ざっています。どの状態にいるかを取り違えると、対策も的外れになります。

最初に、ご自身がどのタイプかを切り分けておきましょう。ここを飛ばして教材選びから入ると、多くの場合また同じ場所で止まります。

「話せない」を3つの状態に切り分ける

社会人の相談を伺っていると、話せないという訴えはおおむね次の3つに分かれます。ご自身に当てはまるものを1つ選んでみてください。

状態 典型的な症状 本当に足りていないもの
A:材料不足 言いたい内容が日本語でも整理できず、単語も出てこない 基礎語彙と基本文型のストック
B:変換の遅さ 日本語では言えるが、英語にする途中で沈黙してしまう 日本語→英語の変換スピード(口頭英作文の量)
C:発話のブレーキ 英文は頭に浮かぶが、間違いが怖くて口に出せない 不完全な英語を出し切る経験と、その場での修正

当校への相談では、BやCに当てはまる方も少なくありません。語彙や文法の知識はあっても、即座に英語を組み立てたり、間違いを恐れず口に出したりする段階でつまずいているというケースです。

一方で、実際には複数のタイプが重なる方も多くいます。複数当てはまる場合は、最も強く感じる課題から着手してください。Aが強い場合は基礎語彙・基本文型の補強と短い発話練習を並行し、BやCが強い場合は口頭英作文とやりとりの練習に比重を置きます。

注意したいのは、BやCの状態にいるときに、Aの対策(単語帳と文法書のやり直し)だけで進めてしまうことです。この場合、勉強量のわりに手応えが得られにくくなります。

やり方を間違えているのであって、才能や年齢の問題ではない

「自分には語学のセンスがない」「もう40代だから遅い」という言葉も、よく耳にします。ただ、こうした自己診断は検証が難しく、行動を止める理由になりやすいものです。

当校では60代の受講生がスピーキングテストのスコアを伸ばした事例もあります。年齢そのものが決定的な壁になるという前提は、いったん脇に置いてください。

本記事で扱う3つの思い込みは、真面目に英語に取り組んできた方ほど持ちやすいものです。だからこそ、一度点検してみる価値があります。

思い込み①「単語と文法を仕上げてから、話す練習に入る」

英語が話せない社会人が単語帳を閉じ、知っている語だけで短い英文を声に出す練習をしている書斎の手元

1つ目は、順番に関する思い込みです。「まだ話すレベルじゃない」「基礎が固まってから」という言葉が口癖になっている方は、ここに当てはまります。

この考え方は真面目な人ほど手放しにくく、そして話せない期間を最も長く引き延ばします。理由を分解して見ていきます。

「準備が終わったら話す」は、いつまでも終わらない

単語も文法も、上限がありません。1冊終えれば次のレベルが見え、文法書を一周すれば例外事項が気になります。

結果として「準備」の段階が無限に続きます。話す練習に入る条件を自分で設定している限り、その条件は永久に満たされません

さらに厄介なのは、インプットには手応えがあることです。単語帳のページが進み、問題集の正答率が上がると、前進している感覚が得られます。話す練習より心理的な負荷が低いため、そちらに時間が寄っていきます。

「知っている語」と「口から出せる語」は別物

ここで、公的な資料で確認できる数字を押さえておきます。文部科学省の学習指導要領では、小学校で600〜700語程度を扱い、中学校ではそれに加えて1,600〜1,800語程度の新たな語を扱うことが示されています(中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語編)。

注目したいのは、同解説がこの語数について「全てを生徒が発信できるようにすることが求められているわけではない」と述べ、「主として受容語彙として教材等を提示する際の範囲」と位置づけている点です(なお同解説は、1,800語を上限とする趣旨ではないことにも触れています)。

つまり学校教育の設計そのものが、聞いて・読んで分かる語(受容語彙)と、話して・書いて使える語(発信語彙)を分けて考えています。学校で一定量の語彙に触れていても、そのすべてを発話で使えるとは限らないということです。

そのため、新しい単語を増やすことと並行して、すでに知っている語を実際の発話で使ってみる練習が要ります。どちらが必要かは人によって異なり、担当業務で使う専門語が不足していれば、新しい語彙や定型表現の学習も欠かせません。

今日からの代替行動:3文で言い切る練習

順番を入れ替える具体策として、次の練習をおすすめしています。所要時間は5分です。

  • 今日あった出来事を、日本語で3つ書き出す
  • それぞれを、中学英語の範囲だけで、1文の英語にして声に出す
  • 言えなかった部分だけをメモし、辞書で1語だけ調べる

ポイントは、辞書を引く前に一度必ず口に出すことです。調べてから話すと、いつまでも「調べないと話せない自分」が固定されます。

使う言葉は、仕事で実際に使っている日本語から選んでください。趣味の話より、担当業務の説明のほうが本番で使える確率が高くなります。

また、難しい表現を無理に使おうとしないことも大切です。まずは「主語+動詞+目的語」の3語程度から始め、慣れてきたら理由や時期を足していく形で構いません。

たとえば「今日は会議で予算の話をした」なら、まず「We discussed the budget.」と言い切る。そのうえで「We discussed the budget in the meeting today.」と足していきます。

この段階で文型そのものに詰まるようであれば、範囲を絞って戻るのが近道です。どこからどう戻すかは、社会人の中学英語やり直しで「読めるのに言えない」を変える勉強法で、範囲・順番・教材の選び方として整理しています。

思い込み②「ネイティブのように話せなければ、話す資格がない」

英語が話せないと感じていた社会人が、多国籍メンバーとのオンライン会議で笑顔で発言している会議室の様子

2つ目は、基準に関する思い込みです。発音、流暢さ、言い回しの自然さ。これらを「ネイティブ」に置いてしまうと、自分の英語は常に不合格になります。

この思い込みは、話す機会そのものを回避させます。話さなければ上達しないため、思い込みが結果を裏づけてしまう構造になっています。

ビジネスで英語を使う相手は、必ずしもネイティブではない

実務の場面を思い出してください。海外拠点との会議、アジアの取引先とのやりとり、欧州のベンダーとの調整。業務や部署によっては、英語を第二言語として使う相手とのやりとりが相当の割合を占めます(もちろん、相手や地域によって事情は異なります)。

そうした場面で重視されるのは、ネイティブらしさよりも、伝わることと誤解が生じないことです。実務で「伝わる」を満たすには、次のような点が役立ちます。

  • 結論や依頼内容を先に伝える
  • 日付・数値・固有名詞は復唱するか、チャットや画面共有で確認する
  • 分からなければ「Could you say that again?」「Let me confirm…」で確認する
  • 会議後に要点を短い英文で共有する

実際、スピーキングを測る各種テストの評価観点も、ネイティブらしさそのものではありません。Versantのスピーキングテストは、公式サイトによればスピーキング力50%・リスニング力50%で総合スコアを算出し、スピーキング力は「言ったこと(内容)」と「どのように言ったか(話し方)」から採点されます。「話し方」のスコアは、流暢さ・発音・話の分かりやすさを総合して算出されると説明されています(Versant公式サイト)。

つまり発音は、評価を構成する複数の要素のうちの1つです。聞き取る力や、何を話したかという内容も、同じように評価の対象になっています。

基準を「ネイティブか否か」から「伝わったか否か」に置き換えると、話せる場面は広がります。ただしこれは発音を軽視してよいという話ではなく、優先順位の問題です。

「間違えないこと」を目標にすると、発話量が減る

もう1つ、完璧主義には副作用があります。頭の中で英文を完成させてから話そうとするため、沈黙が長くなるのです。

会話では、沈黙が長いと意図そのものが伝わりません。完璧な英文を組み立てようとして黙り込むより、短い表現でまず伝え、必要に応じて言い直すほうが実践的な場面が多くあります。

ただし、正確さが優先される情報もあります。金額・納期・数量・契約条件などは、崩れた英語のまま流さず、復唱や書面で確認しながら伝えてください。

当校の社会人コース受講生からは、次のような声が寄せられています。担任講師が最後まで聞く姿勢を取ることで、話す側の構えが変わったという内容です。

レッスンの前半は、家族の話や仕事の話をしています。先生も以前の話をちゃんと覚えてくださって、少し会話出来るようになりました。以前は途中で諦めていましたが、しっかり聞いてくださるので間違っても何とか伝えようとするようになりました。間違えた箇所は正しい文でチャットに書き出してくださいます。

(社会人コース受講生/公式サイト「お客様の声」より)

「間違っても何とか伝えようとする」。この構えを持てるかどうかは、発話量に大きく影響します。

口に出すこと自体に抵抗がある段階なら、まず一人で声を出す時間をつくるのも有効です。同時通訳者・國弘正雄氏が提唱した只管朗読(音読)で「理解した英語」を使える英語に変える考え方もあわせてご覧ください。

年齢を理由にする前に見ておきたい事例

完璧主義は、しばしば年齢の話と結びつきます。「今さら直らない」という言葉です。

当校では、60代の受講生が4ヶ月でVERSANTのスコアを12点伸ばした事例があります。ご本人が学習の進め方をどう変えたのかを、対談形式でお話しいただきました(受講開始時のレベルや学習頻度によって結果には個人差があり、同様の成果をお約束するものではありません)。

60代でVERSANT +12点を達成された受講生との対談動画:

思い込み③「英語に触れる量を増やせば、いつか口から出てくる」

英語が話せない社会人が通勤電車でイヤホンを使って英語を聞きながら、スマートフォンに気づいた表現を打ち込んでいる様子

3つ目は、量に関する思い込みです。海外ドラマを流す、洋楽を聴く、英語のポッドキャストを通勤中に再生する。どれも悪い習慣ではありません。

ただし、これらを続けても話せるようにならなかった、という相談は非常に多く寄せられます。理由は明確です。

インプットとアウトプットは、組み合わせて使う

聞いて分かることと、自分で組み立てて言うことでは、求められる処理が異なります。前者は与えられた英語を理解する作業、後者は自分で英語を組み立てる作業です。

ここで誤解してほしくないのは、インプットが無意味だという話ではないという点です。リスニングやリーディングは、語彙・表現・音のパターンを蓄えるうえで欠かせません。

問題になりやすいのは「聞き流し」のほうです。ここで言う聞き流しとは、内容をほとんど理解しないまま、受動的に音声を流しているだけの状態を指します。理解できる音源を集中して聞く、内容を要約する、シャドーイングする、聞いた内容に英語で応答するといった取り組みは、これとは別物です。

目的が「話せるようになること」なら、理解できるインプットに加えて、発話・フィードバック・言い直しを組み合わせる設計が要ります。どちらか一方ではなく、両輪で考えてください。

同じことは、オンライン英会話のレッスンにも言えます。レッスン自体は、発話・やりとり・フィードバックを得られる貴重な学習機会です。ただし、レッスン中に言えなかったことを毎回放置していれば、翌週も同じ場所で詰まりやすくなります。

英会話のレッスンは、実践の場であると同時に練習の場でもあります。予習と、言えなかった表現の振り返りを組み合わせると、1回のレッスンから持ち帰れるものが増えます。

伸びにつながりやすい「言えなかったことの言い直し」

指導の現場で、伸びていく方によく見られるのが次の習慣です。レッスンや会議で言えなかった内容を、その日のうちに英語にし直しているという取り組みです。

同じ内容をもう一度話し直す練習は、言えなかった表現を確認し、次に使える形へ整えるための方法の一つです。所要時間は内容やレベルによりますが、短時間でも当日中に振り返る習慣をつくると、詰まった箇所を放置しにくくなります。

手順は次のとおりです。

  • 言えなかった内容を、まず日本語で1〜2文に書く
  • それを自力で英語にしてみる(この時点では不完全でよい)
  • AI添削や辞書で確認し、修正版を3回声に出す

日本語をいったん書くのは、遠回りに見えて近道です。いきなり英語で書こうとすると、言える範囲の内容にすり替わってしまい、表現の幅が広がりません。

AIは「言い直し」の相手として使うと効果が出る

近年はAIツールを学習に取り入れる方も増えました。使い方次第で、この言い直しの工程を大きく効率化できます。

効果的なのは、答えを出させるのではなく、自分が書いた英語を評価させる使い方です。たとえば次のような指示を与えます。

以下の英文について、①文法の誤り、②不自然な言い回し、③より短く言い切る言い方、④この内容に対して相手が返しそうな質問を2つ、の順で指摘してください。内容は変えないでください。

ここで大切なのは、AIが出した英語をそのまま覚えないことです。自分が書いた英文との差分だけを確認し、修正版を音読して口に定着させます。

AIは判断が速く、24時間使えます。一方で、あなたが「何を言いたかったのか」や、その場の文脈・業務上の適切さまでは分かりません。意図の確認と優先順位づけは、人が担う領域として残ります。両者を対立させず、役割を分けて使うのが現実的です。

なお実務上の注意として、顧客名・契約内容・未公表の数値など、機密情報を含む文面を外部のAIサービスに入力するのは避けてください。勤務先にAI利用に関する規程がある場合は、必ずそちらを優先してください。

プロンプトの組み立て方や、添削結果をどう学習に取り込むかについては、AI添削で英作文が上達する人・しない人の使い方の違いで詳しく解説しています。

なぜ社会人ほど、この3つの思い込みを手放せないのか

英語が話せない社会人が、これまでの学習の前提を見直すためオフィスの窓辺で考えを整理している場面

ここまでの3つは、指摘されれば「たしかにそうだ」と感じる方が多い内容です。それでも手放せないのには、社会人特有の理由があります。

背景を理解しておくと、自分を責めずに前提だけを入れ替えられます。

理由1:評価される場面が、テストしかなかった

学校で英語が評価されるのは、ほぼ筆記試験でした。正解を書けば点になり、間違えれば減点される世界です。

この評価軸が身体に残っていると、会話でも減点法が働きます。話した量ではなく、間違えた数で自己評価してしまうのです。

「英語の勉強=正解を覚えること」という経験しか持たないまま社会人になると、間違いを含む発話そのものが失敗に見えてしまいます。

会話では、間違いの数だけでなく、相手に必要な情報を伝えられたかという視点も重要になります。文法の正確さを意識しつつ、間違いを恐れて発話そのものを止めないことが大切です。

理由2:仕事では「準備してから臨む」のが正しいから

社会人として優秀な方ほど、準備の重要性を体で覚えています。会議も商談も、下調べをしてから臨むのが基本です。

この習慣が英語学習に持ち込まれると、思い込み①が強化されます。準備が終わるまで実践しない、という判断が合理的に感じられるのです。

ただし語学は、準備と実践を同時に進めやすい技能でもあります。スポーツや楽器と同じで、うまくできない段階から実際に手や口を動かす時間が要ります

理由3:進捗を測る手段を持っていない

もう1つの理由が、伸びが見えないことです。見えなければ、続ける根拠も、やり方を変える根拠も持てません。

結果として「もっとやらなければ」という量の発想に戻り、思い込み③に回帰します。この点は本記事のsec08で、測り方として具体的に扱います。

なお、独学で伸び悩む理由をより広く整理したい方は、当校のメソッド紹介ページもあわせてご覧ください。RLC(Reading, Listening and Conversation)とGCC(Grammar, Composition and Conversation)という2つのトレーニングの位置づけを説明しています。

思い込みを捨てた人が最初に始める練習|「言いたいこと」から英語をつくる

英語が話せない社会人が、日本語で書いたメモを見ながら口頭英作文で英語を組み立てて声に出している自宅リビング

ここからは、3つの思い込みを見直したあとに何をするのかという話に移ります。当校が中心に置いているのは口頭英作文です。

日本語で浮かんだ内容を、その場で英語にして声に出す。この一往復を繰り返す練習を、発話の土台として位置づけています。

口頭英作文(GCC)で組み立ての習熟を目指す

当校では、この練習をGCC(Grammar, Composition and Conversation)と呼び、レッスンの中心に据えています。文法で組み立て、作文にし、会話として口に出す流れを循環させるトレーニングです。

読解や聞き取りでは、英語は与えられます。一方GCCでは、自分で英語を組み立てる作業が毎回発生します。

この組み立てを繰り返すことで、よく使う表現の引き出しや文の組み立てがスムーズになっていくことが期待できます。ただし会話力は組み立ての速さだけで決まるものではなく、聞き取り、やりとり、発音、語彙、話の構成なども関わります。口頭英作文は、そのうちの一つを鍛える練習だと捉えてください。

一人でできる口頭英作文の手順

講師がいなくても、口頭英作文は始められます。準備するのは日本語の短文だけです。

手順 やること 目安時間
1 仕事や日常の出来事を、日本語で5文書く(1文20字程度) 3分
2 1文ずつ、辞書を見ずに英語で声に出す 5分
3 詰まった箇所に印をつけ、その語句だけ調べる 3分
4 修正した5文を、続けて3回音読する 4分
5 翌日、同じ5文を見ずに言えるか確認する 2分

合計17分です。5文のうち3文が言えるようになれば、その日は成功と考えてください。

手順4の音読は、修正した英文を口に定着させる工程です。音読そのものを主軸に据えたい方は、英語の音読を毎日30分続けた場合の1ヶ月・3ヶ月・半年の変化もあわせてご確認ください。

題材は仕事に直結する内容にすると効果が上がります。「今日の会議で何を決めたか」「今抱えている案件の課題は何か」といった、実際に英語で言う可能性のある内容を選びます。

普段使っている業務用語をそのまま題材にすると、覚えた言葉が本番で再利用されます。勉強のための英語ではなく、仕事で使う英語として蓄積されていきます。

3ヶ月で変化した受講生の事例

この形の練習を軸に据えた受講生の中には、3ヶ月でVERSANTのスコアを19点伸ばした方もいます。何を変えたのかを、対談で詳しくお話しいただきました(受講開始時のスコアや学習頻度によって結果には個人差があります)。

3ヶ月でVERSANT +19点を達成された受講生との対談動画:

一人で口頭英作文を続けるのが難しいと感じる場合は、伴走者を入れる選択肢もあります。代表伴走型 英語コーチング6ヶ月集中プログラムでは、代表の田中が学習計画を直接作成し、毎日の日報にフィードバックを返す形で進めます。受講前には無料の説明講習と田中代表との面談があり、学習設計の方針や相性をご自身で確認できます。

1日20分でリスタートする14日間の組み立て方

英語が話せない社会人が1日20分の学習を続けるため、朝のキッチンでタイマーとノートを用意している様子

ここまでの内容を、実際のスケジュールに落とし込みます。前提は「平日は20分、週末は40分」です。

まとまった時間を確保してから始めようとすると、開始そのものが先送りになりがちです。第二言語学習では、まとめて一度に学ぶより時間を空けて複数回に分けて練習すること(分散学習)に学習上のメリットがあることが、メタ分析でも報告されています。

ただし、毎日20分と週末2時間のどちらが優れているかは、学習内容・総時間・生活条件などで変わります。ここでの1日20分は「科学的に最適な時間」ではなく、続けやすさを優先した出発点としてご覧ください。

14日間の配分表

期間 主な内容 1日の配分 この期間のゴール
1〜3日目 現在地の把握と題材集め 日本語で言いたいこと5文+英語化のみ 詰まる箇所のパターンを把握する
4〜7日目 口頭英作文+音読 英作文12分/音読8分 5文中3文を辞書なしで言い切る
8〜11日目 言い直しの回収を追加 英作文10分/言い直し5分/音読5分 前日詰まった表現を再利用する
12〜14日目 仕事の場面での実演 想定シーン1本を1分で話す×3回 1分間、沈黙せずに話し続ける

14日目の目標は「流暢に話せる」ではありません。身近なテーマについて1分程度、詰まりながらでも話し続けてみるという行動目標です。

ただし、会議で実際に発言できるかどうかは、これだけでは決まりません。議題の理解、相手の発話の聞き取り、発言のタイミングなども関わります。自己紹介、進捗共有、質問、確認といった実務場面の定型表現は、別途あわせて練習しておくと動きやすくなります。

続けるための3つの仕掛け

期間を決めても、続かなければ意味がありません。習慣化に成功している方に共通する工夫を3つ挙げます。

  • 時間ではなく場所と行動で決める(例:夜、洗面所を出たらそのまま机で5文書く)
  • 教材を開いた状態で前夜に置いておく
  • できなかった日は「1文だけ声に出してゼロにしない」を許容する

特に3つ目が重要です。完璧にできない日を失敗と数えると、そこで途切れます。1文でも英語を口にした日は継続として扱ってください。

14日を走り切ったあとは、目標から逆算した総量を把握しておくと計画が立てやすくなります。総学習時間の考え方は英語習得に必要な時間と1000時間の逆算プランで解説しています。

学習の習慣化に成功された受講生の対談動画:

3ヶ月後に「話せるようになったか」を確認する方法

英語が話せない社会人が3ヶ月後の変化を確認するため、静かな自室でスマートフォンのスピーキングテストを受験している手元

思い込み③の背景にあるのが、伸びを測れないことでした。ここでは、社会人が現実的に使える確認手段を整理します。

スピーキングは、読み書きと違って自己評価が難しい技能です。外部の基準を1つ持っておくと、量の発想から抜け出しやすくなります。

スピーキングを測る3つの選択肢

テスト 形式の特徴 向いている人
Versant(Speaking and Listening) 公式サイトによれば約20分・40問。聞き取った内容に応じて話す設問を含み、スマートフォンやPCで受験できる。終了の数分後にスコアを確認できる 短時間で受験でき、同じ条件で定期的に変化を確認したい人
TOEIC Speaking & Writing Tests Speakingは11問・約20分、Writingは8問・約60分。試験会場でPCを使用して受験し、結果は各テストとも0〜200点のスコアで表示される 勤務先や応募先がTOEIC S&Wのスコア提出を指定・受理している人
英検(従来型の二次試験) 3級以上で実施される面接形式のスピーキングテスト。音読や質疑応答などを通じて話す力を評価する(社会人であれば2級・準1級が目安) 対人での受け答えを含めて確認したい人

受験料・設問数・スコアレンジ・再受験の条件・級ごとの出題内容は、商品や受験形態によって異なり、年度で変更される場合もあります。申込前に各運営団体の公式情報を必ずご確認ください(Versant:Speaking and Listeningのテスト内容・受験料IIBC:TOEIC Speaking & Writing Testsとは日本英語検定協会:試験内容・過去問)。

なお、TOEICやVersantは民間の英語テストです。国家資格ではないため、スコアを提出する相手が、その試験を受理しているかどうかを先に確認してください。勤務先や応募先が指定する試験がある場合は、その指定を優先します。

自己学習の変化を確認したいだけであれば、費用・所要時間・再受験のしやすさで選んで構いません。重要なのは、開始時点と3ヶ月後で同じ物差しを使うことです。

テストを受けない場合も、条件をそろえれば比較はできます。同じテーマ・同じ制限時間・同じ録音環境で1分スピーチを録音し、体調や準備時間もあわせてメモしておいてください。

テスト以外で確認できる4つの指標

スコアを取る前でも、変化は確認できます。次の4点を月に一度チェックしてみてください。

  • 言いたいことを英語にするまでの沈黙が、何秒短くなったか
  • 辞書を引かずに言い切れた文の割合が増えたか
  • 会議で自分から発言した回数が増えたか
  • 言えなかった表現を、その日のうちに回収できた日数

4つ目は特に見落とされがちです。回収の習慣が続いているかどうかは、3ヶ月後の状態を左右する要素の一つになります。

英語が話せない社会人からよくある質問

英語が話せない社会人が、学習の疑問点をノートに書き出して一つずつ確認しているワークスペースの様子

ここでは、社会人の方からよくいただく質問にお答えします。いずれも思い込みと関わりの深い論点です。

Q. 中学英語からやり直すべきでしょうか

「使えない語が多い」と感じる場合は、中学範囲の文型を口頭で組み立て直す価値があります。ただし文法書を最初から読み直す必要はありません。

おすすめは、sec06の口頭英作文をやってみて、詰まった文型だけを戻って確認する方法です。全範囲をやり直すより、はるかに短時間で済みます。

Q. オンライン英会話を毎日受ければ話せるようになりますか

オンライン英会話は実践の場であると同時に、発話・やりとり・フィードバックを得られる練習の場でもあります。ただし、予習と言えなかったことの回収がなければ、レッスンに慣れるだけで終わってしまうこともあります。

回数を増やす前に、1回のレッスンから持ち帰る量を増やすほうが効率的な場合が多くあります。週1回でも、レッスン外での準備・復習と組み合わせることで学びは定着しやすくなります。

Q. 発音は直したほうがよいですか

優先順位の問題であり、最初の課題は人によって異なります。発音、語彙、文法、聞き取り、英語を組み立てる速さ、間違いへの不安。どれがボトルネックかは、実際に話してみないと分かりません。

特定の音で繰り返し聞き返される、あるいは固有名詞や数値が伝わりにくいという自覚があれば、発音練習を優先する価値があります。そうでなければ、口頭英作文で発話量を増やし、その過程で気づいた音を個別に直していく進め方が現実的です。

Q. 1日20分では足りないのではないでしょうか

必要な学習量は、目標・現在地・業務での使用頻度・学習内容によって変わります。1日20分は「これで足りる」という基準ではなく、学習を再開して習慣をつくるための出発点の一つです。

止まっている勉強を1時間に増やすことはできませんが、20分続いている勉強を30分に伸ばすことはできます。まずは続けられる時間から始め、慣れてきたら総学習時間や実践の機会を増やしていってください。

Q. 独学とスクール、どちらを選ぶべきですか

自分で計画を立て、詰まった原因を特定でき、修正できているなら独学で問題ありません。判断が難しいのは、原因の特定が自分でできない場合です。

話せない原因が語彙にあるのか、組み立ての速さにあるのか、心理的なブレーキにあるのかは、外から見たほうが正確に判断できることが多くあります。

技能ごとに独学で伸びる領域と頭打ちになりやすい領域を整理した英語独学の限界と切り替えの判断基準も、判断材料としてお使いください。

思い込みの外側を見せる伴走|WiLLiesの代表伴走型コーチングとは

英語が話せない社会人が担任講師とのオンラインレッスンで、画面越しに笑顔で会話している自宅デスクの様子

本記事で挙げた3つの思い込みには、共通点があります。どれも本人にとっては「正しい判断」に見えやすいという点です。

だからこそ、一人で気づくのが難しくなります。代表伴走型 英語コーチング6ヶ月集中プログラムは、この「自分では見えない前提」を外から指摘する役割を担うプログラムです。

プログラムの特徴

  • 代表の田中茂が、受講生一人ひとりの学習計画を直接作成する
  • 開始から3ヶ月間は、毎日の日報に代表が個別にフィードバックを返す(4〜6ヶ月目はグループでの伴走に移行)
  • 代表・担任講師・受講生の3人チームで、計画と実践のずれを毎週修正する
  • 1min Speechやスピーキング診断など、発話量を測る仕組みを学習サイクルに組み込む
  • 卒業生も参加するコミュニティがあり、プログラム終了後も教材を利用できる

特に、日報へのフィードバックは思い込みの発見につながりやすい仕組みです。「単語をもっと覚えてから話します」という一文が日報に出た時点で、進め方の見直しを提案できるためです。

なお、本記事で紹介した受講生のスコア変化は個々の事例であり、学習の成果には個人差があります。同様の結果をお約束するものではありません。

受講生の声

実際に、話す前の構えが変わった受講生の声をご紹介します。いずれも公式サイト「お客様の声」に掲載されているものです。

先生は毎回ていねいに指導してくれます。今日はRLCの要約がうまくできませんでしたが、先生が助けてくれました。私は自分の知っている限られた単語と文法でも、工夫すれば言いたいことを伝えられる、と感じるようになってきました。まだ、全然うまくいきませんが、今もっている知識で話せるように意識して練習してみようと思います。

(社会人コース受講生/公式サイト「お客様の声」より・一部中略)

私のスピーキングもそれを添削して下さったものも、どちらもチャットボックスで残して下さるので、毎回復習にとても役立ちます。テキストに沿ったレッスンの間に質問して下さるのでスピーキングの機会も多くあり、文法や表現はまだまだでも少しずつ話すことに慣れてきたと感じます。

(社会人コース受講生/公式サイト「お客様の声」より・一部中略)

また単に楽しいだけではなく、予習が必要なレッスンのため、日々の学習の習慣が身につきました。週一回のペースのため上達のスピードは遅いかもしれませんが、着実に進歩しているのがわかります。

(社会人コース受講生/公式サイト「お客様の声」より・一部中略)

プログラムの全体像は、以下の説明動画でもご覧いただけます。

まとめ|捨てるのは英語力ではなく「話す前の条件」

英語が話せない社会人が学習の前提を見直し、前向きに次の一歩へ進もうとしているオフィスエントランスの様子

本記事では、英語が話せない社会人が抱えがちな3つの思い込みを整理しました。最後に要点を振り返ります。

思い込み 入れ替える前提 今日からの行動
①単語と文法を仕上げてから話す 知っている語を発話で使う練習も並行して要る 中学英語の範囲だけで3文を声に出す
②ネイティブのように話せないと資格がない 基準は「伝わったか」に置く(数字や条件は確認しながら) 短い表現でまず伝え、必要に応じて言い直す
③触れる量を増やせばいつか話せる インプットに発話・振り返りを組み合わせる 言えなかった内容を当日中に回収する

この3つを見直したうえで、口頭英作文を中心に1日20分を14日間続ける。まずはここまでを、次の2週間の目標にしてみてください。

そして3ヶ月後に、開始時と同じ物差しで測ってください。変化を数字で確認できれば、学習量だけでなく学習方法にも目を向けやすくなります

英語が話しにくい背景には、知識の不足、発話経験、学習方法、緊張、使用機会など複数の要因が絡んでいます。原因を切り分けて、取り組み方を調整していきましょう。まずは、話し始める前に置いていた条件を一つ見直すところからで構いません。

一人での学習に限界を感じている方へ

思い込みは、自分では「正しい判断」に見えるため、一人で外すのが最も難しいものです。学習計画の設計から日々の軌道修正までを伴走者と進めたい方は、代表伴走型 英語コーチング6ヶ月集中プログラムの詳細をご覧ください。代表の田中茂が学習計画を直接作成し、日報へのフィードバックで進捗を確認しながら6ヶ月を並走します。

受講前には、無料の説明講習と田中代表との面談をご用意しています。現在の学習状況を伺ったうえで、何から着手すべきかをお伝えする場です。無理な勧誘はありませんので、比較検討の材料としてお気軽にご利用ください。

この記事の監修者

WiLLies English代表 田中茂

田中 茂(WiLLies English代表)

英語ゼロから米国大学に編入・卒業。霞ヶ関官僚、ボストンでのMBA取得を経て日本IBMに15年勤務し、パートナー(役員)・事業戦略コンサルティング部門リーダーを歴任。ハーバード・ビジネススクール特別プログラム派遣。退職後、WiLLies Englishを創業し累計2万人以上を指導。大手航空会社・製造業・銀行・証券の法人英語研修を毎年リピート受注し、現在も毎年100名以上を直接コーチングしている。

代表伴走型 英語コーチング6ヶ月集中プログラム